基本の振り返りに最適!クラウドの関連用語30個を一挙に紹介!

基本の振り返りに最適!クラウドの関連用語30個を一挙に紹介!

従来の日本企業ではオンプレミスの利用が一般的でしたが、昨今はクラウドが爆発的に普及し、多くの企業がクラウドサービスを業務の中で活用しています。クラウドはとても身近なものになりましたが、クラウド特有の用語が多く存在するため、意味がわからずに迷ってしまった経験もあるのではないでしょうか?

そこで本記事では、計30個のクラウド関連用語について一挙にご紹介します。どれもクラウドを語る上で重要な言葉になりますので、復習の意味も兼ねて、ぜひ最後までご覧ください。

クラウドの関連用語30個を一挙紹介!

1.クラウド化

クラウドとは「インターネット上の仮想基盤」を意味する言葉です。PCやスマホなどの端末にデータを保存するのではなく、インターネット上に存在する仮想空間(サーバー)に保存して、運用することを「クラウド化」と言います。

クラウド化に関心のある方は以下の記事が参考になります。

企業のクラウド化が加速中!クラウド導入のメリットとは?

2.仮想化

仮想化という言葉は主にサーバーの文脈で使われることが多くなっています。サーバーの仮想化とは、ソフトウェアを利用することで、複数の仮想的なサーバーを物理サーバー上に構築することです。構築された仮想的なサーバーは「仮想サーバー」と呼ばれます。

仮想化において、物理サーバーはあくまで1台しかないため、 CPU やメモリなどは1つしか存在しません。しかし、仮想化の技術を活用することで、仮想サーバーごとに CPU 処理量やメモリ容量を振り分けることができ、それぞれの仮想サーバーを独立したサーバーのように動作させることが可能になります。

仮想化技術はクラウドを陰で支えている存在であり、いまや仮想化は多くの企業にとって必要不可欠なものとなっています。

仮想化に関心のある方は以下の記事が参考になります。

仮想化とは何か?クラウドを支えている基礎技術を徹底解説!

3.SaaS ( Software as a Service )

SaaS (読み方:サース)とは、ソフトウェアやアプリケーションの機能をサービスとしてネットワーク経由で利用するモデルです。例えばメールやコミュニケーションツール、資産管理や監視といったソフトウェアを、自身のサーバーリソースに導入するのではなく、ネットワーク経由でサービスプロバイダーから利用する形態を指しています。

SaaS に関心のある方は以下の記事が参考になります。

クラウドの主流である SaaS とは何か?仕組みやメリットまでわかりやすく解説!

4.PaaS( Platform as a Service )

PaaS (読み方:パース)では、アプリケーション開発に必要な環境はすでに用意されており、開発者はミドルウェアの運用管理を行う必要がありません。また、データ分析や人工知能、 IoT などといったクラウドサービスならではの機能をアプリケーションに簡単に組み込むことができるのも特徴の1つです。

つまり、 SaaS は既に完成しているサービスやアプリケーションをそのまま利用するのに対して、 PaaS はあくまでアプリケーションを開発するための基盤を利用するイメージになります。そのため、自社で独自開発を進めたい場合は PaaS を選択する必要があります。

5.IaaS ( Infrastructure as a Service )

IaaS (読み方:イアース)は2006年に AWS によって Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)の提供が開始されました。これにより自社データセンターのサーバー台数を削減する方法として、仮想化による集約ではなく、クラウドサービスの利用が検討されるように市場が変化していきました。

IaaS は非常にカスタマイズ性が高く、柔軟に構成を作成することが可能ですが、その分ユーザーの管理範囲は多く、運用の負荷が SaaS や PaaS に比べて高くなります。クラウドのメリットを享受しつつも、システムとしてのカスタマイズ性を確保したいときは IaaS の利用がオススメです。

6.DaaS ( Data as a Service )

DaaS (読み方:ダース)は様々なデータをインターネット上で共有、管理、提供する仕組みのことを指しています。また、ビックデータの処理、分析、活用するためのサービスを DaaS と呼ぶこともあります。昨今、データ活用の重要性が高まっているため、 DaaS への注目度はさらに上がっていくと考えられます。

7.DBaaS ( Database as a Service )

DBaaS (読み方:ディービーアース)はクラウド上でデータベースを利用できる仕組みです。自社で物理サーバーを用意する必要がないため、手間なくデータベースを構築することができます。また、拡張性が高く柔軟にスケーリングできる点も大きな特徴となっています。

8.BaaS ( Backend as a Service )

BaaS (読み方:バース)はバックエンド機能をクラウド上で提供する形態です。これにより、バックエンドに関する知識が少ない場合でも、効率的にアプリケーションを開発できます。多くの場合、 API を呼び出すだけで簡単にサービス構築が完了します。

9.mBaaS ( mobile Backend as a Service )

mBaaS (読み方:エムバース)はモバイルの利用や開発に必要なインフラ機能を API で呼び出すことができるサービスです。データベース、ストレージ、認証、アナライズ、プッシュ通知など、一般的なインフラサービスを一括提供しているため、開発期間やコストを大幅に削減することが可能です。

mBaaS に関心のある方は以下の記事がオススメです。

アプリのバックエンド開発をお任せできるmBaaSを5サービス比較してみた

【第1回】 Google の mBaaS 「 Firebase 」とは?【はじめてみよう Firebase】

10.IDaaS ( Identity as a service )

IDaaS (読み方:アイダース)は ID管理を行うための仕組みを意味します。例えば、シングルサインオンやアクセスコントロール、ログ管理などが挙げられます。 IDaaS の利用はセキュリティ強化に直結するため、クラウドと併用して使われることが多いサービスとなっています。

11.XaaS ( X as a Service )

XaaS (読み方:ザース)はクラウドで提供されているサービスの総称です。「 X 」の部分には多くの単語が入るようになっており、 Software であれば SaaS になりますし、 Platform であれば PaaS になります。

つまり、上述した SaaS 、 PaaS 、 IaaS などはすべて XaaS の一つであると理解してください。ちなみに「 aaS ( as a Service )」という部分は、サブスクリプション型のビジネスモデルを意味しており、リース形式でサービスを提供する場合に使われる表現となっています。

12.Xen

Xen とは、特定のハードウェア上で仮想化した複数の OS (オペレーティングシステム)を並列的に実行するためのソフトウェアです。 Xen では、複数 OS を動かすためのプラットフォームのみを提供しており、すべての OS が Xen 上で対等に動作します。

13.KVM

KVM は「 Kernel-based Virtual Machine 」の略であり、 Xen と同様に仮想環境で複数 OS を並列実行するための機能です。基本的には Xen と同じ仕組みを採用していますが、 KVM は Linux システムにおいて有効に使える点が大きな特徴です。

14.リージョン

リージョンは英単語の「 region 」を語源としており、東日本や西日本など特定の地域を意味する言葉です。クラウド文脈においては「サーバーが設置されているリージョン」のように使われることが多くなっています。

15.ゾーン

ゾーンは英単語の「 zone 」を語源としており、特定の地域を意味する言葉です。リージョンと近しい意味を持っていますが、ゾーンの方がリージョンよりも細かい地域を指す言葉として使われています。

リージョンとゾーンの違いや使い分けに関しては以下の記事が参考になります。

【クラウドの必須知識】「リージョン」と「ゾーン」の違いや選ぶときのポイントを徹底解説!

16.ロードバランス

ロードバランスは英単語の「 Load (負荷)」と「 balance (バランス)」を組み合わせた言葉です。その言葉通り、システムに対する負荷を分散させることで全体のバランスを整える処理を意味しています。これを行うための装置はロードバランサーと呼ばれており、クラウド文脈で頻繁に登場するキーワードとなっています。

ロードバランサーに関心のある方は以下の記事が参考になります。

こんなにたくさんあるの? Google Cloud (GCP)の多彩なロードバランサーを一挙に紹介!

17.負荷分散

負荷分散はロードバランシングとも呼ばれており、前述したロードバランスを実現するための仕組みです。処理を複数のマシンに振り分けることで、特定の機器に大きな負荷がかかることを防ぎます。これにより、一台当たりの負荷を減らすことができ、処理速度の向上などに繋がります。

18.インスタンス

インスタンスは英単語の instance を語源としており、「実例」や「事実」などを意味する言葉です。 IT 用語としてのインスタンスは、実体のある具体的なモノを指すことが多く、実在しているが故に動かすことができ、消滅させることもできます。

インスタンスを理解するためには「オブジェクト指向」と「クラス」について知る必要があります。オブジェクト指向はプログラミング手法の一つであり、クラスはデータ構造を作るための仕組みです。オブジェクト指向では、クラスを用いてプログラムを構築します。

そして、オブジェクト指向において、クラスで構築された実体をインスタンスと呼びます。完成物をオブジェクトと呼ぶこともありますが、オブジェクトはクラスやインスタンスを抽象的に表現した言葉であるため、インスタンスとオブジェクトはほぼ同義だと捉えるとわかりやすいでしょう。

インスタンスに関心のある方は以下の記事がオススメです。

インスタンスとは何か?プログラミングとインフラストラクチャの領域別にわかりやすく解説!

19.データセンター

データセンターとは、サーバーを設置する物理的な場所・施設を指す言葉です。単に建物だけを意味するわけではなく、サーバーを安定的に稼働させるための電力やネットワークをはじめとして、さまざまな機能を総称してデータセンターという呼称が使われています。

自社にサーバーを置いてシステムを運用するオンプレミスでは、自社の施設内にサーバーを設置し、管理する必要があります。その場合、物理的なスペースが必要となるだけでなく、機器の保守・管理にかかるコスト負担も発生するため、データセンターを提供する企業からサーバーを借用し、システムを運用するケースが一般的になっています。

データセンターに関心のある方は以下の記事がオススメです。

データセンターとは何か?クラウドとの違いや使い分け方法を解説!

20.オブジェクトストレージ

オブジェクトストレージは、収納されたデータに階層付けを行わずに、ソフトウェア上で展開された領域に対してオブジェクトを直接書き込む仕組みです。これにより、データ抽出などをスピーディーに実行できるため、自社の業務効率化や生産性向上に繋がります。

21.RDB

RDB は「 Relational Database (リレーショナルデータベース)」を略したものであり、その名の通りデータベースの一種です。日本語で「関係データベース」と呼ばれることもあります。

RDB はデータを複数の表として管理し、それぞれの関係を定義することで複雑なデータ処理を可能にします。RDB は規模を問わずに利用されており、個人用途から大企業の社内システムまで、幅広いシーンで活躍しています。

RDB に関心のある方は以下の記事が参考になります。

RDB(リレーショナルデータベース)とは?NoSQLデータベースとの違いを徹底解説

22.専用線

専用線とは、自社専用のネットワーク回線を意味する言葉です。本来、インターネットは多くの人が同じ通信回線を共有していますが、専用線は文字通り「自社専用の線」を敷設するため、自社社員など限られたユーザーしか利用できません。

23.VPN

VPN とは「 Virtual Private Network 」を略した言葉であり、日本語では「仮想専用ネットワーク」と呼ばれています。共有ネットワーク上に VPN 装置を繋ぐことで、専用線と同じようなセキュアなネットワーク環境を構築します。

専用線や VPN に関心のある方は以下の記事がオススメです。

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24.SSH

SSH は「 Secure Shell 」の略であり、クラウド環境に遠隔で接続する際、アクセスの安全性確保を目的として暗号化を行うためのソフトウェアです。すべての通信を暗号化できるため、セキュリティを強化する上では重要な存在となっています。

25.冗長化

冗長化とは、システムが停止することなく継続的に稼働し続けられる状態を作るための仕組みです。メインで利用するサーバーと予備サーバーを別々に用意しておき、メインサーバーにトラブルが発生した場合は予備サーバーに切り替えることで、冗長性を確保するのが冗長化の基本的な考え方です。

冗長化に関心のある方は以下の記事がオススメです。

冗長性とは何か?確保することのメリット・デメリットや具体的なシステム構成を一挙紹介!

26.可用性

可用性とは、システムに災害や障害などのトラブルが発生した際、停止せずに継続稼働できることを指す指標です。昨今、事業継続計画(BCP)や災害対策(Disaster Recovery)など、企業活動における様々なリスクを最小限に抑えるため、業種や規模を問わずに多くの会社で可用性が大きな注目を集めています。

可用性に関心のある方は以下の記事がオススメです。

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事業継続計画(BCP)に関心のある方は以下の記事がオススメです。

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27.サイジング

サイジングとは、システムにおいて不要な部分を削ったり、不足している部分を補完するために性能を向上させたりする技術です。自社の状況に合わせて取捨選択を行うことで、システム全体を最適化することができ、生産性向上やコスト削減に直結します。

28.オートスケール

オートスケールとは、サーバーの負荷状況に応じて、サーバーの割り当て数を自動で増減することです。オートスケールを活用することで、手動で割り当てを行う必要がなくなるため、自社の業務効率化や運用工数の削減に繋がります。

29.VM

VM は「 Virtual Machine 」の略であり、 OS を動かすための仮想化したコンピューターを意味する言葉です。この VM を活用することで、1台のコンピューターを複数のコンピューターで並列的に操作できるようになり、効率的な処理が可能になります。

30.クライアント

クライアントは英単語の「 client (顧客)」を語源としており、クラウド文脈ではサーバーからサービスを受ける側のコンピューターを意味する言葉です。これに対して、サービスを提供する側は「ホスト」と呼ばれることがあります。

まとめ

本記事では、計30個のクラウド関連用語について一挙にご紹介しました。内容をご理解いただけましたでしょうか。

昨今、クラウドサービスが爆発的に普及しており、企業が変化の激しい現代を生き抜く上ではクラウド活用が重要な鍵を握ると言えるでしょう。この記事を読み返してクラウドの基本を振り返り、自社に適したクラウドサービスの活用をご検討ください。

そして、市場には数多くのクラウドサービスが存在しますが、せっかく導入を検討するのであれば Google Cloud (GCP)がオススメです。コスト管理の容易さや高いセキュリティレベル、高速なデータ処理など、 Google Cloud (GCP)を導入することで、企業は様々なメリットを享受できます。

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