ソフトウェア開発における委託先の選び方とは?よくあるトラブルや意識すべきポイントまで徹底解説!

ソフトウェア開発における委託先の選び方とは?よくあるトラブルや意識すべきポイントまで徹底解説!

変化の激しい現代を乗り越えるためにはソフトウェア開発が欠かせません。自社の業務効率化や生産性向上の実現はもちろんのこと、顧客ニーズに沿ったソフトウェアを開発することで新たなビジネスチャンスを獲得できます。

ソフトウェアを開発するためには専門的な知識が必要になるため、開発会社に依頼するケースが一般的です。ただし、会社選びを誤った場合、期待していたものは完成せずに時間とコストを浪費してしまうため、委託先の選定はとても重要になります。

そこで本記事では、ソフトウェア開発を委託する際のよくあるトラブルやソフトウェア開発委託で意識すべきポイント、委託先の選び方などを一挙にご紹介します。

ソフトウェア開発とは?

ソフトウェア開発とは、業務の仕組みを効率化するためのソフトウェアを構築することです。また、自社利用のソフトウェアだけではなく、顧客に提供するソフトウェアを開発する場合もソフトウェア開発という言葉で表現されます。

ソフトウェア開発と似た言葉としてシステム開発が挙げられますが、厳密には両者は異なるものです。システムとは POS レジシステムのような仕組みそのものであり、ソフトウェアは Word や Excel のような決められたルールに従って動作するプログラムです。ただし、開発の流れに関してはどちらも大きな違いはありません。

ソフトウェア開発の工程(流れ)には多くのプロセスが存在し、

などの様々な作業を順番に進めていきます。

ソフトウェア開発を内製化する場合、これらの作業をすべて自社で完結することになりますが、開発作業には専門知識が求められることが多く、 IT 人材の不足が深刻化している日本においては、外部の開発会社にソフトウェア開発を委託するケースが一般的です。

開発の工程(流れ)に関しては以下の記事が参考になります。

わかりやすい!一般的なシステム開発の工程(流れ)を9ステップで解説

ソフトウェア開発の委託でよくあるトラブル

要件不備

ソフトウェア開発の委託を行う際、要件不備はよくあるトラブルの一つです。せっかくソフトウェアが完成しても、その機能や仕様が自社が望んでいた要件を満たしておらず、本稼働に移行できないケースが見受けられます。

納期遅延

ソフトウェア開発を委託する場合、一般的にはあらかじめ納期を決めて、そのゴールに向けて開発を進めていきます。しかし、納期が遅延して計画通りに開発が進まないことがあり、場合によっては自社のビジネスに大きな損害を与えるリスクがあります。

開発着手後の仕様変更

ビジネスの世界は刻一刻と移り変わっており、市場動向や消費者ニーズの変化によって、ソフトウェア開発に求められる内容も変化します。しかし、開発着手後に仕様変更を行うことで、当初予定していた開発計画が狂ってしまい、納期遅延などのトラブルに発展することも少なくありません。

トラブルが発生する原因

委託者と委託先の認識相違

委託者と委託先の認識相違はトラブルを引き起こす原因の一つです。多くの場合、この認識相違は両者のコミュニケーション不足により発生します。その結果、委託者の要件や実現したいことが委託先に正しく伝わらず、結果として思うようなソフトウェアは完成しません。

プロジェクトマネジメント義務の違反

プロジェクトマネジメント義務とは、当初の計画通りに開発が進まないことが判明した時点で、受託者が委託先に対して計画の変更・中止を説明しなければならない、というものです。本来、プロジェクトマネジメント義務は必ず守らなければならないものですが、委託先がこれを守らずに後々トラブルに発展するケースもあります。

委託先のスキル不足

委託先のスキル不足は代表的なトラブルの一つです。認識相違やプロジェクトマネジメント義務の違反がなくても、開発会社のスキルが不足している場合は思うようなソフトウェアは完成しません。ソフトウェア開発には専門的な知識や豊富な経験が求められるため、会社選びはとても重要なポイントです。

ソフトウェア開発委託で意識すべきポイント

委託先と密にコミュケーションを行う

前述の通り、委託先と認識相違が発生している場合は思うようなソフトウェアを開発することはできません。そのため、自社の要件や実現したいことを委託先にあらかじめ伝えて、コミュニケーションを取りながら開発作業を進めていくことが大切です。

著作権に関する取り決めを行う

ソフトウェア開発においては、構築したソースコードの著作権がしばしば問題になります。開発会社の目線では、苦労して構築したソースコードを渡すことは再販などのリスクを含みますし、委託者の目線では、費用を払って委託しているので著作権は自社に帰属する、と主張したくなる部分です。

そのため、このような論争が裁判所で起こるケースも少なくありません。事前にソースコードの著作権に関する取り決めをしておき、後々トラブルにならないように契約書などに明記しておくと良いでしょう。

契約書を作成して契約締結する

ソフトウェア開発を委託する場合、契約書の存在はとても重要になります。契約書は会社同士で結ぶ「約束」のようなものです。何らかのトラブルが発生した際、契約書があれば客観的に解決策を検討できますし、エビデンスを残しておくことで安心して開発を任せることができます。

契約書のリーガルチェックを行う

リーガルチェックとは、法的な観点から書類の内容をチェックすることです。契約書は「作成すれば良い」というものではなく、その内容が法的効力を有しているのか?という点は非常に大切なポイントです。ビジネス目線や開発者目線だけではなく、法的な目線も加えて契約書の内容を慎重に検討してください。

契約条項外のトラブルへの対処方法を事前に取り決めする

前述した通り、ソフトウェア開発の委託では様々なトラブルが発生する可能性があります。あらゆる事態を想定して契約書に盛り込むことが理想ですが、状況によっては契約条項に含まれないものが問題になるケースもあります。そのため、契約条項外のトラブルへの対処方法を事前に取り決めしておくことで、リスクを最小限に抑えることができます。

納品後に発見されたバグや瑕疵について事前に取り決めする

ソフトウェア開発においては、納品後にバグや瑕疵が発見されるケースがあり、これが大きなトラブルを招く要因になります。そのため、バグや瑕疵が後から発覚した場合にどうするのか?という点について、委託元と委託先で事前に取り決めしておくことで、後々のトラブルを避けることができます。

複数の委託先を比較検討する

ソフトウェア開発には専門的な知識や豊富な経験が求められるため、自社だけで完結するのが難しいケースも存在します。この場合、他社にソフトウェア開発を依頼することになりますが、ソフトウェア開発の委託は会社選びがとても重要です。仮に会社選びを誤った場合、思うようなソフトウェアを完成させることはできず、時間とコストを浪費してしまいます。

委託先を選ぶ際にオススメの方法は、特定の1社だけに絞るのではなく複数の会社から話を聞き、相見積もりを取って比較検討することです。開発会社の選定はプロジェクトの成否を左右する大切な要素なので、慎重に検討を進めていきましょう。

具体的な会社選びの方法は以下の記事を参照にされてください。

失敗しないシステム/ソフトウェア開発会社の選び方!判断指標から判断基準まで一挙公開

トラブルが発生した際の対処法

契約書を確認する

ソフトウェア開発の委託でトラブルが発生した場合、最初に行うべきことは契約書の確認です。契約書には様々なケースにおける取り決めが記載されているため、その内容を踏まえて動き方を検討することができます。予期せぬトラブル発生時に焦らないためにも、契約書は慎重に作成することをオススメします。

委託先と話し合いを行う

トラブルが発生した際は委託元と委託先で当事者間の話し合いをすることが大切です。契約書に明記されている内容をもとに「今度どのように進めれば良いのか?」を検討してください。この時、感情論で話すのではなく、トラブル発生の経緯や契約書の内容など、事実に基づいて客観的に議論を進めることが重要なポイントです。

民事訴訟を起こす

委託先と会話してもトラブルが解決しない場合、民事訴訟を起こすことも一つの選択肢になります。ただし、民事訴訟には大きな工数が伴うため、闇雲に訴訟を起こすことはオススメできません。本当に民事訴訟が必要なのか?を慎重に検討した上で、過去の類似訴訟や判例などの内容を調べて、慎重にアクションを進めてください。

まとめ

本記事では、ソフトウェア開発を委託する際のよくあるトラブルやソフトウェア開発委託で意識すべきポイント、委託先の選び方などを一挙にご紹介しました。

企業にとって、ソフトウェア開発はとても大切な要素の一つです。企業や組織の生産性はソフトウェアの品質に影響される部分が大きいため、利便性が高く高品質なソフトウェアを開発することが、そのまま競合優位性に直結します。

ソフトウェア開発は外部の企業に委託するケースが一般的ですが、進め方を間違えると様々なトラブルに巻き込まれる可能性があります。この記事を読み返して、重要なポイントを理解し、トラブルに発展しないように備えておいてください。

なお、ソフトウェア開発を成功させるためのポイントは多岐にわたりますが、その中でも委託先の選定は最も大切な要素であると言えます。会社選びを誤った場合、期待していたソフトウェアは完成せずに、時間やコストを無駄にしてしまいます。

委託先の選び方は多岐にわたりますが、オススメの方法はパートナー制度を参考にすることです。公式に認められた制度のため、委託先の質を見極めるには最適な指標です。

そして、数あるパートナーの中でもトップゲートは多くの強みを持っています。「プレミア認定」や「 MSP 認定」の取得に加えて、過去実績やノウハウも豊富に持ち合わせています。さらに、トップゲート自身が Google Cloud (GCP)を積極的に活用しているため、机上の空論ではない、現場に即したアドバイスを行うことができます。

委託先をお探しであれば、ぜひトップゲートを選択肢に加えていただければ幸いです。

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