DX 動向調査 2021 とは?企業の DX 推進に重要なポイントや行動指針を徹底解説!

DX 動向調査 2021 とは?企業の DX 推進に重要なポイントや行動指針を徹底解説!

昨今、 DX (デジタルトランスフォーメーション)が一般的なものとなり、多くの企業が DX の実現に向けて様々な取り組みを行っています。また、経済産業省は日本企業の DX を推進すべく、企業が取り組むべきアクションをまとめた DX レポートを公表しています。

その一方で、一部の民間企業も DX に関するレポートを発表しており、デル・テクノロジーズ株式会社は DX の近年の動向をまとめた「 DX 動向調査2021」を公表しています。それでは、 DX 動向調査2021とは一体どのような内容なのでしょうか。

本記事では、デル・テクノロジーズが発表している DX 動向調査2021について、概要や具体的な内容、大切なポイントをわかりやすくご説明します。 DX に関心のある方はぜひ最後までご覧ください。なお、本記事に掲載している画像はデル・テクノロジーズ株式会社の「DX 動向調査2021」より引用しています。

経済産業省の DX レポートに関しては、以下の記事で詳しくご紹介しています。
経済産業省が公表している DX レポート2 とは何か?企業が目指すべき方向性や取り組むべきアクションまで徹底解説!

DX 動向調査2021とは?

DX 動向調査2021は、 Dell Technologies サーバー製品の PowerEdge を担当するデル・テクノロジーズ株式会社によって公表された DX (デジタルトランスフォーメーション)に関する市場調査です。本調査は2回目となっており、速報板として2021年1月に発表されました。

本調査は DX 動向が活発化している「従業員1,000名以上」の大手企業が対象となっています。日本国内には従業員1,000名以上の大手企業が4,383社存在しますが、その内の約15%にあたる661社から回答を得ています。 DX の進捗や推進部署、障壁、行動指針など、幅広い観点から調査を行なっています。

概要

DX 動向調査2021の概要

DX の進捗ポジショニング

以下のグラフは DX の進捗ごとに自社がどの位置にいるのか、をポジショニングしたものです。右2つに記載されている「デジタル導入企業」と「デジタルリーダー」が DX 推進企業だと言えますが、2021年度の両者の合計値はわずか1割にも満たず、91.3%もの企業で DX が進捗していない現状が見て取れます。

また、左から2番目と3番目にある「デジタルフォロワー」と「デジタル評価企業」は DX に取り組み始めた企業と言えますが、その割合は前年度よりも増加しています。このように、多くの企業が DX に取り組み始めているとは言え、日本における DX はまだまだ発展途上の状態であると言えるでしょう。

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DX の認識

DX という言葉の定義は曖昧な部分があり、人によって感じ方が変わるケースも多々あります。以下のグラフは DX に対する認識を調査したものであり、約半数の人々が「 DX というキーワードで IT 化が進む」とポジティブな印象を持っていることがわかります。

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DX の可能性

以下のグラフは DX の可能性をどのように捉えているのか、を示したアンケート結果となっています。ご覧の通り、多くの人々が DX に大きな可能性を感じていることがわかります。その一方で、 DX の可能性に対してネガティブな印象を持っている人も一部存在しています。

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PoC の進捗状況

PoC とは、「 Proof of Concept 」という英語の頭文字を取った略語であり、新しい理論やアイデアを実行に移す際、その効果をあらかじめ検証するためのプロセスを指しています。

以下のグラフは、企業における PoC の進捗状況を表したものです。「既に複数完了している」企業と「完了している」企業を合わせると、19.2%となっており、全体の1/5の企業では DX へ進捗する領域に進んでいることが判明しました。

しかし、その一方で PoC が「完了していない」企業が45.1%、「完了する見込みがない」企業が17.1%となっており、全体の6割以上の企業は PoC 完了の目処が全く立たないという状況にあります。このことから、本格的な DX のステップへ進めずに、 PoC で足踏みしている企業が多いことが伺えます。

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DX の推進部署

以下のグラフは、社内のどの部署が DX を推進しているのか、を示したものです。 IT 部門は昨年度の39.7%から26.7%にダウンし、経営企画部門についても10.5%から9.6%へダウンしていました。その一方で、 DX 専門推進部門は昨年度の11.8%から20.9%と倍増しており、各企業において DX の専門部署が設置され始めていることが見て取れます。

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DX 進捗の障壁

DX の進捗を妨げる障壁は多岐にわたりますが、実際にはどのようなものが挙げられるのでしょうか。今回のアンケート結果によると、最も大きな割合を占めているのは「人材確保」の問題でした。昨今、 IT 人材の不足が社会的な課題となっており、これが企業の DX 推進の足枷になっているのです。

それ以外にも、予算確保や投資対効果、ゴール・戦略の決定、経営層の合意など、数多くの要素が企業の DX 進捗を妨げる障壁になっていることがわかります。

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失敗を許容する文化

デジタル推進企業と未推進企業の両方において、「失敗をする理由により許容される」という文化が約半数で定着していることが分かりました。しかし、「失敗を恐れない文化がある」という点については、未推進企業では4.2%のところ、推進企業では25.5%と大きな差がありました。

失敗しないようにする保守的な計画と、失敗を恐れないチャレンジングな計画という面で、企業文化に大きな差があることが感じられます。 DX はデジタル技術を活用し、これまでにない新たな企業変革を起こす取り組みであるため、この失敗に対する考え方の違いが DX 進捗に大きな影響を及ぼしているのは間違いないと言えます。

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内製力の有無

DX を加速するためには、物事を自社内で完結するための内製力を持つことが重要です。デジタル推進企業では40.3%が多くの部分を内製できると回答している一方で、未推進企業ではわずか15.4%に留まっており、実に2.6倍もの差があることが判明しました。

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今後のIT予算動向

来年度の IT 予算は「大幅に増加する」という回答が8.3%、「増加する」という回答が27.8%となり、「減少する」という回答を上回りました。しかし、その投資の内訳については、53.5%の企業が「 IT 投資計画が見えない」と回答しています。

昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴うテレワーク環境の整備など、突発的な出費が生じたことで予算が計画通りにいかず、それが来年度にも影響を及ぼしている状況が伺えます。

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デジタル推進企業の行動指針

以下の表はデジタル推進企業の特徴を表したものです。ご覧の通り、デジタル推進企業と未推進企業では、行動指針が大きく異なることがわかります。

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ここからは、各項目について詳しくご説明します。

失敗を許容する文化

今回の調査では、失敗の許容度についてデジタル推進企業と未推進企業で大きな違いが見られました。「失敗を恐れない文化がある」と答えたデジタル未推進企業はわずか4%ほどでしたが、デジタル推進企業では約25%が失敗することにも好意的でした。この違いが DX 進捗に大きな影響を与えていると言っても過言ではないでしょう。

会議が少ない

デジタル推進企業と未推進企業で会議の回数を比較したところ、約2倍の差があることが分かりました。会議は重要ですが、クリエイティブな時間を削っていることを考えると、場合によっては時間の浪費に繋がるリスクもあります。開催頻度や参加メンバーなど、会議体のあり方を定期的に見直すことが重要です。

内製力が高い

デジタル推進企業の約40%には内製力がある一方で、デジタル未推進企業では約15%にしか内製力がありませんでした。この差が DX 実現に向けてのあらゆる検証作業におけるスピードの差に繋がっている可能性があります。内製力がない場合は外部のパートナー企業に依頼するなど、いくつか選択肢を持っておくと良いでしょう。

活発な組織横断的な取り組み

6割以上のデジタル推進企業が、自社は縦割り組織ではないと感じていることが分かりました。 DX を推進するためには、あらゆる部門が協力し合い、組織全体でプロセスやビシネスモデルを変革する必要があります。そのため、 DX の進捗と組織横断的な活動の活発度は比例していると言えるでしょう。

ITベンダーへの依存度が低い

デジタル未推進企業の9割以上が IT ベンダーを不可欠な存在だと答えました。 DX を主体的に進めるのは自社であり、 IT ベンダーが率先して DX を推進してくれるケースは稀です。そのため、他社に依存しすぎず、自発的なデジタル変革を意識することが大切です。

DXにはトップの明確な指示が不可欠

デジタル推進企業では、6割を超える企業でトップの明確な指示が出されていることが分かりました。反対にデジタル未推進企業では、トップが DX へ明確なメッセージを出している割合は3割に留まりました。 DX は会社全体における大規模な取り組みであるため、経営層を含めたトップの指示は必要不可欠です。

まとめ

本記事では、デル・テクノロジーズが発表している「 DX 動向調査2021」について、概要や具体的な内容、大切なポイントをわかりやすくご説明しました。内容をご理解いただけましたでしょうか。

DX を推進するのは容易なことではありませんが、うまく実現することができれば、企業は多くのメリットを享受できます。本記事を参考にして、ポイントを抑えながら実践してみてください。 DX を推進している企業にはいくつかの特徴があるので、そのポイントを意識することで自社の DX を加速させることが可能です。

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