Google Workspace の機能をフル活用!最上位プラン Enterprise Plus の魅力に迫る

Google Workspace の機能をフル活用!最上位プラン Enterprise Plus の魅力に迫る

本記事は、2021年5月27日に開催された Google の公式イベント「 Google Cloud Day : Digital ’21 」において、 Google Cloud の Google Workspace スペシャリストカスタマーエンジニアの趙泰寛氏と Google Workspace スペシャリストカスタマーエンジニアの Alexandre Jouanddeau 氏が講演された「 Google Workspace Enterprise Plus の魅力に迫る」のレポート記事となります。

Google Workspace には様々なプランが存在しており、それぞれ機能や料金が異なります。ついコストが低いプランに目が行きがちですが、上位プランには高い料金に見合うだけの便利な機能が搭載されています。

今回は Google Workspace に搭載されている

の3つのサービスに注目して、概要、メリット、ユースケースなどをそれぞれ解説します。

なお、本記事内で使用している画像に関しては Google Cloud Day : Digital ’21 「 Google Workspace Enterprise Plus の魅力に迫る」を出典元として参照しております。

それでは、早速内容を見ていきましょう。

Google Workspace とは?

まずは Google Workspace の基礎知識をおさらいしておきましょう。

Google Workspace は Google が提供しているグループウェアサービスです。以前は「 G Suite 」という名前で親しまれていましたが、2020年10月に「 Google Workspace」へブランド名を変更しました。

Google Workspace には G Suite以上に強力なコラボレーション機能が搭載されています。プランが一新されたことで、より多くのニーズに対応可能な料金体系になりました。

Google Workspace にはメール、スケジュール管理、ビデオ会議、オンラインストレージなど、企業に必要な機能がすべて揃っています。また、組織の生産性を高めるための業務効率化ツールが多く備わっている点も Google Workspace の大きな特徴です。

Google 自身も業務の中で Google Workspace を活用しています。Google Workspace の利用者は Google の強固なインフラと最先端のテクノロジーを自由に活用することができます。

Google Workspace の詳細については、以下の記事が参考になります。
【最新情報】G Suiteがブランド変更!Google Workspaceの料金、機能、既存契約への影響は?

Enterprise Plus プランの特徴

Google Workspace には Business と Enterprise の2つのエディションがあり、さらにその中で細かくプランが分かれています。 Enterprise Plus プランは Enterprise エディションに含まれており、 Google Workspace の全プランの中で最上位の位置付けとなっています。

以下、 Enterprise エディションの各プランの違いを表にまとめます。

Google Workspace Enterprise Standard Google Workspace Enterprise Plus
月額料金 非公開 非公開
利用可能人数 無制限 無制限
技術サポート 24時間365日 24時間365日
ストレージ容量 5TB 5TB
Google Vault
Google Meet(ビデオ会議)
ビデオ会議の最大参加人数 250名 250名
Google Meetライブストリーミングの最大視聴人数 10万人 10万人
Google Meet録画機能
Gmail
Googleカレンダー
ドキュメント、スプレッドシート、スライド
Google Chat
Appsheet ×
エンドポイント管理
デバイス管理記録
データリージョン
データ損失防止(DLP)
Cloud Search
Gmailとサードパーティのストレージソリューション統合 ×
コネクテッドシート
共有ドライブ
データ分析レポート ×
高度なエンタープライズ管理とカスタマイズ

※本表では Enterprise Essentials プランは割愛しています



上表の通り、 Appsheet をはじめとした複数の機能は Enterprise Plus プランのみで提供されています。これらは業務効率化に大きく寄与する機能であり、うまく活用することで自社の生産性向上を実現できます。

そのため、 Google のテクノロジーを最大限にフル活用したい場合は、 Google Workspace の Enterprise Plus プランを選ぶと良いでしょう。ここから先は Enterprise エディションならではの機能をいくつかご紹介します。

Appsheet のご紹介

概要

Appsheet はアプリケーション開発を効率化するための機能です。 Appsheet を使う上で専門的な知識は必要なく、マクロレベルの関数だけでアプリケーションを簡単に開発できます。もちろん、コードを使う必要もありません。

Appsheet

一般的なアプリケーション開発の場合、要件整理、開発チームの構築、コーディング、デバッグ、展開など、多くの開発プロセスが必要になります。しかし、 Appsheet は浮かんだアイデアをすぐにアプリケーションへ反映できるため、アプリケーションの開発サイクルを短縮できます。

ビジネスはスピードが命といっても過言ではありません。せっかくアプリケーションを開発しても、その間に市場ニーズが変化してしまえば、アプリケーションの価値は薄れてしまいます。その意味では、 Appsheet を活用することで迅速なアプリケーション開発が可能ですので、提供しようと思っているサービスや商品が、顧客の課題を解決できる適切な市場で受け入れられているか?ニーズがあるのか?をテストするのに役立つことでしょう。

メリット

アプリケーションの開発サイクルを短縮できる

前述した通り、 Appsheet を活用することでアプリケーションの開発サイクルを短縮できます。専門的な知識は必要なく、シンプルな操作で誰でも簡単にアプリケーションを作成できます。

短縮

Appsheet のアプリケーションを Google Workspace と直接連携できる

Appsheet で作成したアプリケーションは Google Workspace の各種機能と直接連携させることができます。そのため、状況に合わせて適切なアプリケーションを開発すれば、自社の Google Workspace 運用を効率化できます。

直接連携

豊富な機能を持つアプリケーションを簡単に作成できる

Appsheet は様々な機能を有したアプリケーションを作成できます。例えば、スマートフォンに搭載されているカメラで QR コードをスキャンしたり、デバイスの位置情報を基に地図をプロットすることも可能です。用途に合わせて自由にアプリケーションを作成できる点は Appsheet の大きなメリットだと言えます。

豊富な機能

アプリケーションテンプレートが提供されている

Appsheet では業種別のアプリケーションテンプレートが用意されています。これらのテンプレートを活用することで開発にかかる工数を大幅に削減でき、アプリケーションの開発サイクルをさらに短縮することが可能です。

ユースケース

とある化学品メーカーでは、すべての産業プラントにおいて DX (デジタルトランスフォーメーション)を加速させたいと考えていました。そこで、 Appsheet を活用し、紙ベースのプロセスをアプリケーションで自動化することに成功しました。

400人を超える開発者が1,000以上のアプリケーションを組織に展開した結果、生産ラインの効率はなんと10倍になり、大幅な業務効率化を実現しました。これにより、様々な産業プロセスにおける生産性が向上し、社内の DX も加速しました。

これだけ大量のアプリケーションを展開できたのは、 Appsheet のシンプルかつ容易な操作性が大きく起因していると言えるでしょう。 Appsheet の活用でビジネスが加速した、わかりやすい事例としてご紹介しました。

ユースケース

DXに関して理解を深めたい方は以下の記事がオススメです。

デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?概要と5つの事例をご紹介!

【知らないとマズイ】2025年の崖とは?DXの推進にはクラウド化が必要不可欠!

コネクテッドシートのご紹介

概要

コネクテッドシートは、自社が BigQuery に保有している膨大なデータに対して、スプレッドシートから接続可能になる機能です。 BigQuery とは Google Cloud (GCP)に搭載されているビッグデータ分析サービスです。

BigQueryの概要を知りたい方にオススメの記事は以下です。

超高速でデータ分析できる!専門知識なしで扱えるGoogle BigQueryがとにかくスゴイ!

ビッグデータの保存先はGoogle Cloudで決まり! BigQueryでデータを管理・分析のすすめ

本来、膨大な情報量の中から必要なデータを見つけ出すことは容易ではなく、データの抽出、移動、結合に多くの手間を要します。また、データを分析するための BI ツールが複雑な場合は、専門的なスキルセットが必要になるケースもありますが、専門家への依頼はコストや時間がかかります。

このような課題を解決するのがコネクテッドシートです。コネクテッドシートを活用することで、組織内の全員が大規模データを手間なく分析でき、より多くの情報や事実に基づいた意思決定を行うことが可能になります。

普段の業務で使い慣れたスプレッドシートから大規模なデータベースにアクセスし、ピポットテーブルなどを用いて分析を行うことができます。また、コネクテッドシートの利用には SQL の専門的な知識が不要な点も嬉しいポイントです。

コネクテッドシート

さらに、抽出されたデータはスプレッドシートの各種機能で加工できるため、グラフ化してビジュアライズを行ったり、数式を加えることも可能です。

つまり、コネクテッドシートを活用することで、誰でもペタバイト級の大規模なデータを簡単に分析できるというわけです。このような世界を Google Workspace と BigQuery との連携で容易に実現できます。

コネクテッドシート2

当然ながら BigQuery の利用コストは発生しますが、データにアクセスするための分析用の中間データベースなどは不要になります。

BigQueryの深い内容まで知りたい方にオススメの記事は以下になります。

BigQueryで考慮すべきセキュリティとその対策を一挙ご紹介!

【トップゲート主催】ゲーム業界様向けGCP活用のポイント 〜BigQuery編〜

【意外と簡単?】オンプレミスの DWH から BigQuery へのデータ移行を徹底解説!

メリット

大規模データに直接アクセスできる

コネクテッドシートでは、用途に応じてデータを複製する必要はありません。自社のデータは BigQuery で一元管理し、その情報にスプレッドシートから直接アクセス可能です。そのため、データ管理が煩雑化するリスクもなく、効率的にデータ活用を進めることができます。

スプレッドシートの機能でデータを加工できる

BigQuery から取得したデータはスプレッドシート上で自由に加工できます。そのため、データを取り扱うための専門的な知識は必要ありません。普段から使い慣れているスプレッドシートの画面から、簡単にピポットテーブル、グラフ、数式などの機能を利用できます。

リアルタイムの最新データを取得できる

スプレッドシート上で自動更新の設定を行うことで、 BigQuery から最新の情報をリアルタイムに取得できます。データ更新などの面倒な作業を行う必要はないため、自社が本来注力すべきデータ分析に集中でき、結果として業務効率化や生産性向上に繋がります。

関係者に対して簡単にデータを共有できる

コネクテッドシートはスプレッドシート上でデータ分析を行うため、関係者へのデータ共有がとても簡単です。スプレッドシートの共有設定から、共有したいユーザーのアドレスを指定するだけですぐに共有でき、スピード感を持ってプロジェクトを進めることが可能です。使い慣れているスプレッドシートのインターフェースで共有設定ができる点は、コネクテッドシートの大きなメリットだと言えるでしょう。

ユースケース

コネクテッドシートは様々なビジネスシーンで活用できる機能です。データの分析結果を基にアクションができるため、企業の重要な意思決定に役立てることが可能です。また、チーム内での情報共有にも効果を発揮します。

具体的な利用シーンとしては、以下のようなものが挙げられます。

他にも様々な用途で使うことができますし、何よりもスプレッドシートのインターフェースで操作できるため、誰でも簡単に利用できる点がポイントです。

ユースケース1

Cloud Search のご紹介

概要

Cloud Search は Google Workspace 内の情報を簡単に検索できる機能であり、 Google 検索と同じ要領で社内のデータを探すことができます。 Google の強力な検索テクノロジーを採用しているため、検索精度や検索スピードに優れている点が大きな特徴です。

Cloud Search

また、 Cloud Search はビジネスシーンで利用できる堅牢なセキュリティを備えているため、実業務でも安心して利用可能です。さらに Google の最先端の AI を搭載しており、様々なシーンにおける業務効率化に寄与します。

Cloud Search は Google Workspace 全体を横断的に検索するため、1つの検索窓からすべての情報にアクセスでき、必要なデータを素早く取得可能です。なお、スケーリング(使用量を自由に増減すること)も容易にできるため、運用負荷がかからない点も嬉しいポイントです。

Cloud Search2

Cloud Searchに関して理解を深めたい方は以下の記事がオススメです。

Google Workspace 内の情報を横断的に検索する Google Cloud Search について

メリット

Google Workspace 環境を横断的に検索できる

Google Workspace の各ツールにも検索機能は備わっていますが、検索できる範囲はそのサービス内に限定されます。例えば、 Gmail の検索であれば Gmail 内の検索しかできませんし、 Google ドライブに関しても同様です。

Cloud Search の場合、 Google Workspace 環境全体を検索対象にできます。そのため、一つの検索ウインドウからすべての情報にアクセスでき、一元的なデータ取得が可能になります。さらに OCR の機能も搭載されているため、画像ファイル内の文字でもテキストとして認識し、検索結果に返してくれます。

検索スピードが速い

Google の検索エンジンはとても高速なことで有名です。 Cloud Search の検索機能は Google 検索と同じインフラで構築されているため、膨大なデータから必要な情報を迅速かつ正確に探し出すことができます。

最先端の AI を搭載している

Cloud Search には Google の最先端 AI が搭載されており、様々なシーンにおける業務効率化を実現します。例えば、自分の閲覧履歴を基にして関連性の高いファイルを上位表示したり、検索ワードを誤って入力した場合でも正しい検索結果を返してくれます。

ユースケース

Cloud Search は Google Workspace 環境全体から一元的に情報検索したい場合に有効なソリューションになります。連絡先や Google カレンダー、 Google ドライブ内など、すべての情報へ瞬時にアクセスして検索結果を返してくれるため、検索にかかる時間を削減でき、生産性の向上に繋がります。

また、 Cloud Search はプライバシーやセキュリティの観点からも有用性の高い機能となっており、特定ファイルのアクセス権限が更新されると、ほぼリアルタイムで Cloud Search にも反映されます。そのため、 Cloud Search 上の検索結果には、常に自分がアクセス権を持っているコンテンツのみが表示されます。

さらに、 Cloud Search はクラウドで提供されているサービスであるため、利用するデバイスや場所を選ばずに利用できる点も嬉しいポイントです。自社の保持するデータ量が多く、検索に煩雑さを感じている場合は、ぜひ Cloud Search をご検討ください。

Google Workspace に関する質問

Q .コネクテッドシートは他の Google Workspace エディションでも利用できますか?

A .コネクテッドシートは全ての Enterprise エディション( Enterprise Essentials 、 Enterprise Standard 、 Enterprise Plus )でご利用いただけます。

Q . Appsheet を一般ユーザーが使用できるようになるまでの教育コストがわかれば教えてください

A .簡単なアプリを構築する場合、ほとんど学習コストはかかりません。 Google ドライブ内にあるお手元のデータをインポートすることで、 Appsheet がデータの構造、名前などから「こんなアプリがほしいのでは?」というたたき台のアプリを作ってくれます。

Q . OCR の機能は Vision API を使用すると思いますが、これは何か設定(コネクタの使用?)が必要ですか?

A . OCR 機能は 既に Cloud Search の中に搭載されています。さらに高度な OCR 機能が必要な場合はコネクタ側の開発で Vision API などを利用することになります。

Q .外部データのインデックス制限はありますか?

A . Google Workspace Enterprise Plus においては 1 アカウントあたり250件の外部 Documents の Index が可能です。

まとめ

本記事では、 Google Workspace の最上位プランである Enterprise Plus について、いくつかの機能とともに詳しくご紹介しました。

今回ご紹介した機能は、どれも自社の生産性向上に寄与する便利なソリューションです。特に Appsheet は Enterprise Plus プランのみでの提供となるため、 Google のテクノロジーを最大限に活用したいのであれば、ぜひ Enterprise Plus プランをご検討ください。

そして、 Google Workspace の契約はトップゲート経由がオススメです。トップゲートで契約することで

など、様々なメリットを享受することができます。

Google Workspace のようなグループウェアは、サービスを利用開始した後の運用方法によってサービスの導入効果が大きく変わります。 Google と直接契約した場合は専任担当が付かないため、運用に関するアドバイスを受けることはできません。その点、トップゲートで契約すれば、いつでもプロに運用面の相談を行うことができ、自社の Google Workspace 運用をより良い方向に導くことが可能です。導入前のご相談も受け付けていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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