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ビジネスが加速する!Cloud AI の紹介と機械学習の最新情報を事例を元に活用方法を解説!
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Googleが開催するイベントのGoogle Cloud Dayでは、Google Cloudの最新ソリューションを学ぶことができます。今年はCOVID-19の影響でオンラインでの開催となりました。この記事ではCloud AI の紹介と最新情報についてご紹介します。
目次
Cloud AI の全体像
Cloud AI は、GCP 上で使える機械学習のプロダクトとサービス群です。研究開発から、本番環境での運用、そしてビジネスソリューションまで対応します。Cloud AI のプロダクト全体像から、最近発表された最新のプロダクト情報をご紹介します。
まず全体像になります。ここにあります通り非常に多くの製品となります。
そのため代表的な以下のサービスに絞ってご紹介します。
- AI Platform
- AutoML
- Cloud Natural Language API
- Cloud Speech-To-Text API
- Cloud Talent Solutions API
- Cloud Text-To-Speech API
- Cloud Translation API
- Cloud Video Intelligence API
- Cloud Vision API
上の方のグループになるほど実装をし易く、下の方に行くほどカスタマイズし易いという特徴があります。
中間にあるAutoMLは両者のいいところを備えている製品になります。
Contact Center AIの機能紹介
まずService&Solutionグループの代表的な製品Contact Center AIを説明します。コンタクトセンターでのAI自動応答ツールでになります。3つの重要な基本機能である"理解する"、"話す"、"対話する"という要素から成り立っており、より人間に近い対話を行います。
3つのそれぞれの要素について説明します。
理解する
"理解する"についてはSpeach to textというディープラーニングのアルゴリズムからできており、理解しながら翻訳も行うリアルタイム性を持っています。翻訳モデルは事前に準備したものをGoogle Cloud Platform上に持っており、常に学習を続けています。
話す
次の"話す"についてはText to SpeachというディープラーニングのAPIを利用しており、以前より自然でスムースな言葉の音声の発話が可能になっています。
対話する
最後に"対話する"についてです。文脈の固有名詞や動詞などをAIで判別し、よりスムースな対話を行います、これはチャットボットのプラットフォームとして提供されています。
このようにContact Center AIは以上の3つの要素を装備することによって自然な形の対話を実現するソリューションとなっています。
また現在はCOVID-19の問い合わせが急増していることから、COVID-19の対話テンプレートを用意したソリューションも用意しています。
AutoMLの機能紹介
AutoMLは定型の学習済みモデルだけでは対応できない、ある程度カスタマイズが必要な学習モデルの場合に向いています。
例えばある特定の業種などで使う場合や、社内など限られたデータを利用するといった場合、学習済みのモデルが利用できず、カスタムなモデルを自分で作成する必要があります。
カスタムな学習モデルを作成する際に、大きく3つのカテゴリーがあります。視覚、言語、構造になります。
いくつか例を挙げてみます。
AutoML Visionでできること
視覚のAutoML Visionは、静止画を検知、認識することができます。
例えば、何かの動物を写真で認識させる際、画像のデータにそのデータが示す動物の種類を、例えば人手によってマークで囲むなどして示し、タグとしてデータと読み込ませます。これによって画像の動物の種類を検知、認識ができるようになります。
また別の例で、風車のメンテナンスについて紹介します。高さ数十メートルにもなる風車の傷をドローンで写真を撮って、画像で認識し、見分けます。この際にこの傷は穴だったり錆だったりと、どういった種類のものか、ということを学習させるために、人手で画像を囲みタグをつけていきます。
この学習により画像認識ができるようになります。今まで人手では危険な作業でしたが、ドローンとAIで自動化しコスト削減でき、かつ危険な作業も削減できたという事例があります。
AutoML Translationでできること
言語のAutoML Translationはある特殊な業界でしか使われていない専門用語に対して学習し、その業界の言語を使えるようにするものです。
AutoML Tableでできること
AutoMLは機械学習の主な5種類のデータタイプに対応しています。構造化、時系列、画像、ビデオ、テキストです。この中でビジネスで利用されるデータは構造化と時系列になります。いわゆる一般的には基幹系のデータベースに存在するような、スプレッドシートに展開できるようなデータです。
構造のAutoML Tableは、この構造化と時系列データを扱うことができます。つまり一般的な表形式データになります。
データベースに存在する販売データであったり売上データなどを使って、将来の販売や売り上げ金額などの予測を行うことができます。
例えば、表データ上の予測したい項目のあるカラムを指定します(この場合右端の金額部分)、そうするとAIが過去のデータを学習し、その指定したカラムの将来の数値を予測します。選んだカラムが売上げ金額であれば将来の売上げ金額の予測を行いますし、もし顧客のキャンセルフラグであれば将来のキャンセル確率の予測を行うことになります。
従って、使用する表と指定するカラムによってはいろいろなことに活用できる可能性があります。
ただ、データは通常よくありますように精緻なデータとして入力されていないとAIにとっては読み込めません。しかしAutoMLはそこも考慮し学習できるようになっています。非常に簡単に利用できるようになっていますので、まず一度どれくらい使えるかを試してみることをお勧めします。
AI Platformの機能紹介
機械学習の一連の流れである学習や推論などを行う際に環境が必要になります。AI Platformは関係する処理や効率的な環境の構築を行います。
まず、学習用データの前処理としてデータラベリングを行います。次に、学習のモデル開発時には環境を自動的に構築します。最後に、推論など本番時の環境を自動的に構築します。特に学習、本番時はコンピューティングリソースをかなり必要とするためリソースの一時的な拡張などが必要ですが、これを自動的に行います。では、それぞれの製品について説明します。
AI Platform Data Labeling
まず学習用のデータを準備するためにアノテーションというデータに意味を持たせる作業が必要です。これをData Labelingという機能で人の手を使いながら行います。
AI Platform Traning
機械学習は非常に多くのコンピューティングリソースを利用します。学習の時間を短縮させるためにも分散処理を行うための環境の準備などが必要になります。AI Platform Traningはこの環境の準備を自動的に行い、学習が終わるとこの環境を自動的に終了させます。
AI Platform Predictions
本番環境で推論などを実行する際にはスケーラブルな環境を再度準備する必要がありますが、これを自動的に行うのがAI Platform Predictionsです。
AI Platform Notebooks
こういった一連の作業は、通常Jupyter Lab(1※)という開発環境行います。実質的な機械学習などの開発環境のデファクトスタンダードとなっているオープンソースであるJupyter Lab(1※)の環境構築を自動的に行うものです。
Jupyter Labは非常に有用な環境ですが、セットアップには仮想環境のインスタンス立ち上げ、ライブラリのインストール、NVIDIAドライバーのインストールなど様々な作業が必要です。AI Platform Notebooksこれら環境セットアップを自動で行い、よくありがちなチーム作業時の環境のバージョンの差異も統一して準備します。
Jupyter Labとは?
Jupyter LabはJupyter Notebooksの最新の後継版です。Jupyter Labとはブラウザの中でコーディングができ、実行もブラウザの中で行います。結果もブラウザ内で表示されブすべてをブラウザ内でインタラクティブに行うことができます。
(1※)Jupyter Lab
https://jupyter.org/
AI Hubとは?
Notebooksの環境などでモデルなどの成果物ができた際はチームで共有したいなどの要望が出てきます。AI Hubは組織内で公開、共有することを可能にします。またデプロイや本場環境への移行などもスムーズにできるようになります。
AI Explanationsでできること
AIが学習データを元に推論を行う場合に、根拠が分からないというブラックボックスの問題があります。AIの課題として、利用側から結果に対してどうしてそうなったか説明が欲しいということが多くあります。
AI Explanationsは結果に対する判断の説明をするツールです。たとえばAIが画像を犬と判断する場合に画像のどの部分で犬と判断したか、などの根拠を示すツールです。これにより仮に判断を間違った場合には、どこをどう間違ったか、ということが分かるため、精度の向上に繋がります。
まとめ
Cloud AI で、GCP 上で使える機械学習のプロダクトとサービス群の各グループの代表的な製品を紹介しました。
学習データ量も日進月歩で増えておりますので、利便性は増す一方です。
いずれも簡単に使えるようになっていますので、ぜひ使用されてみてはいかがでしょうか?
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