【第3回】サンプルアプリケーションを動かそう!【はじめてみよう Firebase】

【第3回】サンプルアプリケーションを動かそう!【はじめてみよう Firebase】

前回の記事【第2回】Firebase の基本操作を理解しよう!では、 Firebase プロジェクトとコンソールの見方を説明しました。今回は、実際に Firebase のアプリケーションを作成して、プロジェクトの各種設定方法とデプロイの方法について説明します。

この記事の目的

サンプルアプリケーションを動かす

こちらの Codelab を参考にして、 Firebase の チャットアプリケーション 「 Friendly Chat 」 を動かしてみましょう。

サンプルコードを入手する

Cloud Shell を起動し、以下のコマンドを実行して、 Github からサンプルアプリケーションのソースコードを取得します。 Cloud Shell を触ったことがない方は、こちらの記事【GCP入門編・第9回】GCP を Cloud Shell で操作しよう!を参考にして操作方法を覚えましょう。

$ git clone https://github.com/firebase/friendlychat-web

Github からサンプルアプリケーションのソースコードを取得

friendlychat-web フォルダができてるので、フォルダの内容を見てみましょう。

$ ls friendlychat-web/

friendlychat-web フォルダ内

web フォルダと web-start フォルダがあるのが確認できます。 web-start は、コードラボ開始時の未完成の状態です。 web は完成版となっています。今回はサンプルアプリケーションを動かすだけなので、完成版の web フォルダを使います。次のコマンドで、 web に移動します。

$ cd friendlychat-web/web

これで準備は完了です。

Firebase プロジェクトの作成

次にサンプルアプリケーションをデプロイするために Firebase プロジェクトを作成します。 Firebase コンソール 画面を開き、 [Add project] をクリックします。

Firebase プロジェクトを作成

ダイアログが表示され、 [Project name] を選択すると GCP のプロジェクトが表示されるので対象のプロジェクトを選択し、任意のリージョンを選択します。

プロジェクトとリージョンの選択

次に、 [I accept the controller-controller terms. ...] のチェックを ON にし、 [Add Firebase] ボタンをクリックします。

チェックボックスを ON にする

[Confirm Firebase billing plan] のダイアログが表示されたら、 [Blaze] プランになっていることを確認し、 [Confirm plan] ボタンをクリックします。

ダイアログの表示

Firebase プロジェクトが作成され、次のような画面が表示されていることを確認します。
これで、 Firebase プロジェクトの作成は完了です。

Firebase プロジェクトの作成完了

Firebase プロジェクトの設定

サンプルアプリケーションを動かすためには、 Realtime Database 、 Firebase Authentication 、 Cloud Storage を有効にします。

Realtime Database を有効にする

[開発] メニューを展開し、 [Database] を選択します。画面をスクロールし、 [または Realtime Database を選択] を表示させ、 [データベースを作成] をクリックします。

Realtime Database を有効にする

[Realtime Database のセキュリティ ルール] のダイアログが表示されるので、 [テストモードで開始] にチェックを入れて、 [有効にする] ボタンをクリックします。

ダイアログの表示

Realtime Database が作成されて次のような画面になっていることを確認します。

Realtime Database が有効になる

これで、 Realtime Database が有効になりました。

Firebase Authentication を有効にする

[開発] メニューの [Authentication] を選択し、 [ログイン方法] タブをクリックします。

ログイン方法のタブをクリック

ログインプロバイダから、 [Google] を選択し、 [有効にする] を クリックし、プロジェクトの公開名を [Friendly Chat] に指定して、 [保存] ボタンをクリックします。

ログインプロバイダ

これで、 Firebase Authentication が有効になりました。

Cloud Storage を有効にする

[開発] メニューの [Storage] を選択し、 [スタートガイド] ボタンをクリックします。

スタートガイド

セキュリティルールダイアログが表示されるので [OK] ボタンをクリックします。

セキュリティルールダイアログ

画面が次のように表示されるのを確認します。

プロジェクトの設定完了

以上で、プロジェクトの設定は完了です。

デプロイ

次に、 Firebase プロジェクトにサンプルアプリケーションをデプロイします。 Cloud Shell に戻り、次のコマンドを実行し、サンプルアプリケーションと Firebase プロジェクトの関連付けを行います。以下のコマンドを実行します。

$ firebase init

次のような画面が表示されるので、 十字キーを使って [Database] にカーソルを合わせて、スペースボタンを押して ON にします。同様に [Storage] も ON にします。次に Enter キーを押します。

サンプルアプリケーションをデプロイ

? Select a default Firebase project for this directory と聞いてくるので、対象のプロジェクトを選択し Enter キーを押します。

対象のプロジェクトを選択

? What file should be used for Database Rules? と聞いてきたら、 Enter キーを押します。

Enter キーを押す

? What file should be used for Storage Rules? と聞いてきたら、 Enter キーを押し、 Firebase initialization complete! と表示されることを確認します。

Firebase initialization complete! の表示確認

次に、アプリケーションをデプロイします。以下のコマンドを実行します。

$ firebase deploy

以下のようなメッセージが表示されるのを確認します。メッセージの Hosting URL をクリックしてサンプルアプリケーションを表示します。

メッセージ表示を確認

サンプルアプリケーションを動かす

Hosting URL をクリックすると新しいタブが開かれて Friendly Chat アプリケーションが表示されるのが確認できます。右上の [SIGN IN GOOGLE] をクリックして Google アカウントでログインするとチャットにメッセージを送ることができます。

チャット画面

送信した、メッセージや画像は Firebase コンソールから確認することができます。 [開発] メニューを展開し、 [Database] を選択すると、 Realtime Database の内容を見ることができます。 message を展開すると、チャットで送信したメッセージが確認できます。
送信したメッセージや画像を Firebase コンソールから確認

送信した画像は、 [Storage] メニューから確認できます。 [Storage] メニューを選択すると、自動生成されたランダム文字列のフォルダが作成されているので、それを展開していくと、画像が保存されているのが確認できます。

Storage から画像を確認

終わりに

いかがでしたか。 Firebase コンソールには機能に対応したメニュー、サブメニューが用意されていて直感的にわかりやすくなっているのが実感できたのではないでしょうか。また、 Firebase のサンプルアプリケーションを使うことでプロジェクトの作成からデプロイまでの手順が理解できたはずです。次回からは Firebase のそれぞれの機能を使ったアプリケーション開発をしていく方法を説明します。

  • 【第4回】 Firebase Hosting でスタティックな Web ページをデプロイしよう!【はじめてみよう Firebase】


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