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第1/3回「2022年Google発表 AlloyDB とは?リレーショナルDBの選定基準を徹底解説」セミナーレポート
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- PostgreSQL
- RDB
- データベース
本記事は、2022年11月9日に開催されたTOPGATE Broadcaster「2022年 Google 発表 AlloyDB とは?リレーショナル DB の選定基準を徹底解説!」において、株式会社トップゲート 代表取締役 CTO 飛鳥 真一郎と株式会社G-gen 執行役員 CTO / クラウドソリューション部 部長 杉村勇馬が登壇した Special Webinar のセミナーレポートの全3回シリーズの第1回目となります。
今回の記事では、 Google Cloud が2022年にプレビューした最新リレーショナルデータベース「 AlloyDB 」の概要、どんな機能を持っているのかということをご紹介しています。ぜひ、最後までご覧ください。
それでは、早速内容を見ていきましょう。
目次
AlloyDB for PostgreSQLの概要
杉村:まず、 AlloyDB の概要を私の方から、簡単に説明したいと思います。
AlloyDB for PostgreSQL というサービスがありますが、半年ほど前、2022年5月に発表され、プレビュー開始となっております。本日時点でも、まだプレビュー段階ということで正式リリースされたサービスではありません。プレビューですので SLA ( Service Level Agreement )が適用されなかったり、今後仕様変更があるかもしれませんので、今の段階ではまだご注意ください。
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どのようなものかと言いますと、PostgreSQL の完全互換のマネージド RDB(リレーショナルデータベース)サービスとなっており、 AWS ( Amazon Web Services )をご存知の方がいましたら、 Amazon Aurora という製品がありますが、あれと非常によく似たサービスだという風に意識してもらえれば分かりやすいかと思います。
インフラ面からみると、クラスタ構成をとっており、プライマリインスタンス(単一 or Act-Stb)とリードプールインスタンス(複数ノード)というものがあります。
Google Cloud として特に推しているところがその性能で、トランザクション処理で通常の PostgreSQL の4倍以上の速度が出ます。
一方の分析処理においては、通常の PostgreSQL と比較して100倍以上の処理が出ますという風に公式で発表しています。
さらに、運用面から考えますと、自動メモリ管理(バッファキャッシュ動的調整)の機能、自動 VACUUM の機能を持っていたり、あとはインフラの観点からみてもバックアップやパッチ適用、ストレージ拡張などが自動化されているということでデータベースの管理に悩みがある方々にとっては、とても良いサービスなんじゃないかと思います。
もう少し細かくいうと、左上のインテリジェントなストレージということで、クラウドサービスでよく謳われていますが、コンピュートとストレージを完全分離しているというアーキテクチャになっています。またストレージの方には多層にわたるキャッシュ機構を備えていて、これが非常に早い I/O を実現しています。さらに AlloyDB のストレージは、東京リージョンや大阪リージョン内で、自動的に複数ゾーンへ分散・複製される仕組みになっています。
右上の運用の負荷の軽減というところで、先ほど申しましたようにバックアップやパッチ適応が自動化され、またメモリ管理は PostgreSQL にバッファキャッシュというデータのキャッシュを持つようなメモリの領域がありますが、これが動的に調整されるというところ。また、ストレージのバキューム。削除したデータもバキューム処理を行わないとフラグがつくだけで、実際には削除されていないという仕組みに PostgreSQL はなっていますが、そういったバキュームも自動的になされます。ストレージの拡張や縮小も意識しなくても良いものになっています。
左下のリアルタイム分析ということで、先ほど普通の PostgreSQL の100倍の性能が出ると書いていましたが、なぜかと言いますと列指向(カラムナ)でキャッシュを保持するという機構を持っています。データRDB、PostgreSQL のような RDB って通常は行指向、行の方向にデータを持っていますが、この AlloyDB ですとキャッシュの中に列指向、列ごとにデータを持つ仕組みになっているので、分析の時って大量の行を列ごとに集計をしたりという処理が走るので、データを列指向に持っている方が処理が早い。これをインメモリのキャッシュで持っているので早い仕組みになっています。
あと右下の機械学習との連携というところで Augmented Transactions という機能を持っていて、AlloyDB の中、行が更新されたりすると、それをリアルタイムに機械学習にかけて結果を返すという仕組みと連携ができます。この辺り AlloyDB が 普通の PostgreSQL と違って、特徴があるところといえると思います。
概要のページとしては最後ですが、アーキテクチャ。ちょっと簡単な図ですが、このようになっています。一番上がクライアント、要はデータベースアクセス、アプリケーションのことです。そこからアプリケーションが、何を目指しているかというと、その一個下、書込/読取IPアドレス、もしくは読取専用のIPアドレスというものも洗い出せますので、そのどちらかに書込であれば左に、読取であれば右にという風にアクセスして行きます。
その下に、一番左の AlloyDB のクラスタにプライマリインスタンスというのがあります。これは要は以前でいうマスター系、プライマリと言わなきゃいけないみたいですが、プライマリのメインのインスタンスがあってこれが書込とかの整合性も管理をしている。
その右の点線で書いてありますが、もしプライマリインスタンスに何かあった時、フェールオーバーできるように、昔でいうスレイブ、今でいうセカンダリなんていいますが、そのフェールオーバー用のレプリカも別のゾーンにあります。データの書き込みはその下にストレージレイヤーというものがあってここにデータを書き込んでいく。
このストレージレイヤーが横に長いことがわかりますが、ストレージですが特定のゾーンにあるのではなく複数ゾーンに自動的に分散レプリケーションされているというような仕組みになっています。この図の右半分のリードプールインスタンスというものがありますが、中には複数のノードがあってリードレプリカという方が聞き覚えがあるかもしれません。読取専用の処理をするノードを複数持つことができて、これはやはり複数ゾーンに渡っているストレージレイヤーからデータを読み取ってクライアントにかえすということができる。ですので読取ワークロードはリードプールインスタンで負荷を分散することができる。大雑把に申しますと AlloyDB のアーキテクチャというのはこのような仕組みになっています。
まとめ
本記事では、株式会社G-gen 執行役員 CTO / クラウドソリューション部 部長 杉村勇馬が、Google Cloud の最新リレーショナルデータベース「 AlloyDB 」の概要をご説明いたしました。
次回は Google Cloud のデータベースでどんな観点で選べば良いのかというところと、「AlloyDB 」と既存サービス Cloud SQLや Cloud Spanner との違いをご紹介しています。
ぜひ次回の記事もお楽しみにお待ちください。
次回の記事は以下よりご覧ください。
Google Cloud のリレーショナルデータベース( RDB )は、 Cloud SQL 、 Cloud Spanner に加え、今回の AlloyDB の登場によって3種類の製品が登場しました。
本記事を参考にして、ぜひ AlloyDB for PostgreSQL 、そして Google Cloud (GCP) のデータベースサービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
弊社トップゲートでは、Google Cloud(GCP)の専門的な知見を活かし、ビジネスコンサルティング、デザイン、開発、保守・運用など幅広くあなたのビジネスを加速させるために、サポートをワンストップで対応することが可能です。
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登壇講師
スペシャルスピーカー
株式会社G-gen 執行役員 CTO
クラウドソリューション部 部長 杉村勇馬
【経歴】
- 元・埼玉県警 警察官
- 2017/04~: 株式会社サーバーワークス クラウドインテグレーション部
- 2019/04~: クラウドインテグレーション部 技術課 課長
- 2021/09~: 株式会社G-gen 立ち上げ参画。クラウドソリューション部 部長
- 2022/09~: 執行役員 CTO
【資格】
- Google Cloud認定資格
- 11 資格
- AWS認定資格
- 13 資格
- 情報処理技術者 (IPA - 国家資格)
- 情報処理安全確保支援士試験 (SC) 合格
- ネットワークスペシャリスト試験 (NW) 合格
- データベーススペシャリスト試験 (DB) 合格
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