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企業成長を促進するログ解析とは?メリットや進め方、成功事例まで一挙にご紹介!
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ログ解析という言葉をご存知でしょうか?ネットワーク機器やアプリケーションなどのログを抽出し、分析を行うことを意味する言葉です。ログ解析を実践することで、企業は様々なメリットを享受できます。
そこで本記事では、ログ解析とは何か?という基礎的な内容から、ログ解析のメリットや進め方、成功事例まで、あらゆる観点から一挙にご紹介します。
目次
ログ解析とは?
ログ解析とは、ネットワーク機器やアプリケーションのログを抽出し、分析を行うことを意味する言葉です。多くの企業では、ログ解析から得られたデータをもとにして、運用改善や生産性向上に向けたアクションを検討しています。
ログとは「操作履歴」や「通信履歴」など、各種データの動きを指しています。そのため、ログを解析することで、データの傾向や問題点を探ることができ、今後の戦略を練る上での参考情報として使うことができます。
だからこそ、数多くの企業がログ解析に取り組んでおり、自社のデータを有効利用するために様々な工夫を行っているのです。しかし、ログデータは膨大であるため、効率的なログ解析は容易なことではありません。
そのため、自社だけでログ解析を完結できないケースもあり、このような場合はログ解析を行うためのツールを導入するのが一般的となっています。後ほど、具体的なツールについてご紹介させていただきます。
ログ解析のメリット
ログ解析を行うことで、企業はどのようなメリットを享受できるのでしょうか?代表的なものをいくつかご紹介します。
セキュリティ対策になる
ログ解析は企業のセキュリティ対策に直結します。ログには様々な情報が蓄積されているため、これらを解析することで異常値などの早期発見に繋がり、不審な動きを可視化することができます。マルウェアや不正アクセスなどの多くの脅威が存在している現代において、ログ解析は重要な意味を持つと言えるでしょう。
システム障害を防げる
ログ解析は自社のシステム障害を防ぐ手段にもなります。ログ解析によって様々な情報を取得することで、自社システムの脆弱性や発生している問題に気付くことができます。そして、いち早く対策を講じることによって事態が深刻化することを回避し、システム障害に発展することを防ぐことが可能です。
自社の課題を発見できる
ログ解析は自社課題の発見に大きく寄与します。従来、人の感覚で運用していた部分をログ解析で数値化・データ化することで、客観的な指標を基に判断できるようになります。そして、解析結果を今後の運用に反映すれば、組織全体の業務効率化や生産性向上に直結します。
消費者のニーズを把握できる
ログ解析を実践すれば、消費者ニーズを把握することも可能です。代表的な例としては、 Web サイトへのアクセスログが挙げられます。どのような属性の顧客が Web サイトに来訪しているのかを解析することで、より効率的なマーケティング施策を検討でき、運用改善や利益最大化に繋がります。
DX 推進に繋がる
昨今、 DX という言葉が大きな注目を集めています。 DX はデジタルトランスフォーメーションを略した言葉であり、デジタル技術を活用した企業変革を表す言葉として使われています。
DX を推進するためには、ビッグデータ分析が重要だとされていますが、ログ解析もその一種だと言えるでしょう。膨大なログデータを分析することで、自社課題や消費者ニーズを見える化し、自社のデジタル活動および、その先の DX を実現できるのです。
DX に関心のある方は以下の記事がオススメです。
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ログの種類
ここまでログ解析について解説してきましたが、一口に「ログ」と言ってもその種類は多岐にわたります。それでは、ログにはどのような種類があるのでしょうか?
以下、代表的なログの種類を表にまとめます。
ログの種類 | 説明 |
---|---|
アクセスログ | PC やサーバーへのアクセス履歴などを示すログ |
操作ログ | ユーザーがデバイスを操作した履歴を示すログ |
認証ログ | 社内システムへのログイン・認証履歴を示すログ |
通信ログ | デバイスとサーバー間の通信記録を示すログ |
通話ログ | 着信や発信の日付など通話記録を示すログ |
エラーログ | システムや PC 上で発生したエラー履歴を示すログ |
イベントログ | 事前に定義した特定イベントの発生履歴を示すログ |
このように、ログには様々な種類があります。通話ログのような身近なものから、イベントログという聞き慣れないものまで、ログの種類は多岐にわたることをご理解いただけたのではないでしょうか?
なお、今回は代表的なものを挙げていますが、これ以外にも「ログ」と呼ばれているものは多数存在します。ログの種類ごとに取得できるデータは異なるため、自社の用途や目的に応じて、適切なログデータを収集・解析することが重要なポイントになります。
ログ解析の進め方
闇雲にログ解析を行なった場合、思うような結果を得ることはできません。正しい手順を踏み、効率的に進めていくことが大切です。
ログ解析のプロセスは、大きく以下の4つに分けられます。
- 1.必要ログの収集
- 2.自社に適した解析手法の選択
- 3.解析結果に基づく意思決定
- 4.実行施策の結果分析
それでは、各プロセスについて詳しく見ていきましょう。
1.必要ログの収集
ログ解析を行うためには、最初に解析用のログを収集する必要があります。しかし、何も考えずに様々なログを集めた場合、思うように解析が進まない可能性があります。そのため、まずは仮説を立てて検証に必要なログを逆算で収集することが大切なポイントです。
必要以上のログを取得した場合、無駄なコストや手間が発生します。そのため、初期段階から集めるべきログの種類を明確化し、ログ解析の手法や最終的な活用目的までを考慮した上で、ログ解析の全体設計を行っていく必要があります。
2.自社に適した解析手法の選択
必要なログを収集した後は解析を進めていきますが、一口に「ログ分析」と言っても様々な種類があります。
例えば、アクセスログの解析を行う場合、以下の3種類が代表的な手法になります。
解析手法 | 概要 |
---|---|
サーバーログ取得型 | Web サーバーのログを解析する |
Web ビーコン型 | HTML ファイルに JavaScript のタグを記述する |
パケットキャプチャリング型 | トラフィックの監視状況を解析マシンに送信して解析する |
このように、ログの解析手法には様々な種類が存在します。それぞれの手法について特徴やメリットを正しく理解し、自社に適したものを選ぶことが大切です。
3.解析結果に基づく意思決定
ログ解析が完了したら、その結果に基づいた意思決定を行います。社員個人の「勘」や「経験」で業務判断を行うことは多くのリスクを伴うため、具体的なデータをもとに意思決定を進める必要があります。
自社の仮説が正しければ、得られた分析結果に沿ってアクションを実行すれば問題ありません。一方で、仮説と分析結果が異なっていた場合は、その理由を具体的に追及し、改善すべきポイントを特定してください。
上記のプロセスを繰り返すことで、自社が抱える本質的な課題を見える化でき、次の打ち手を検討することができます。ログ解析においては、この「分析結果に基づく意思決定」がとても重要なポイントになります。
4.実行施策の結果分析
ここまでご説明した内容がログ解析における全体の流れになりますが、さらにログ解析の効果を高めるためには、実行した施策結果を分析する必要があります。ログ解析に基づいて実行した施策を改めて結果分析し、その結果を踏まえて次回の施策検討に活かしていきます。
この PDCA サイクルを定期的に回していくことで、改善すべき課題や取るべきアクションを明確化することができ、データドリブンかつ磐石な経営基盤を作ることが可能になります。
ログ解析の活用において最も大切なことは、1回の分析結果で一喜一憂することなく、データ活用のプロセスを何度も回して、継続的に改善アクションを実行していくことであると言えるでしょう。
ログ解析の成功事例
実際に多くの企業がログ解析を実践し、大きな成果を出しています。本章では、ログ解析の成功事例を2つご紹介します。
EC サイト
とある大手 EC サイトでは、ログ解析を活用して大幅な生産性向上を実現しています。同社ではマーケティング部門が積極的にログ解析を実践しており、ユーザーの Web サイトへのアクセスログなどを基にして、広告プラットフォームの課題発見・運用改善に役立てています。
EC サイトには、膨大な数のユーザーが毎日アクセスします。このビッグデータをログ解析することで、ユーザーの行動履歴や関心傾向などを把握し、より効果的な戦略策定に活用しているのです。まさにログ解析の模範的な成功事例であると言えるでしょう。
ゲーム会社
とあるゲーム会社では、ブラウザ上で動作するオンラインゲームを展開しています。同社では従来からログ解析を実践していましたが、ゲームの利用者数が増えれば増えるほど、ログ解析にかかるコストが大きな課題として顕在化していました。
そこで、 BigQuery というビッグデータ解析サービスを導入し、ログ解析に伴う費用をこれまでの100分の1までに抑えることができたのです。さらに、従来のログ解析ツールよりもパフォーマンスが向上し、大幅な生産性向上を実現しました。
BigQuery とは、 Google Cloud (GCP)に搭載されているビッグデータ解析サービスです。 BigQuery については、後ほど詳しくご紹介します。
ログ解析にオススメのサービスをご紹介!
ログ解析を行う上では、膨大なログデータを取り扱う必要があるため、データ分析ツールの活用がオススメです。自社だけで完結することも不可能ではありませんが、専門的な知識が必要になったり、大きな工数が発生したりします。
市場には様々なツールが存在しますが、それぞれ特徴や強みは異なるため、どのツールを選ぶのか?はとても重要なポイントです。もし、自社に合わないツールを選んでしまった場合、思うような効果は得られず、ログ解析は失敗に終わるでしょう。
ツールの選び方は多くの観点がありますが、以下のポイントを意識しておけば失敗することはありません。
- 多くの機能が搭載されているツールを選ぶ
- データの処理速度が速いツールを選ぶ
- 専門知識がなくても扱える使いやすいツールを選ぶ
- コストパフォーマンスが高いツールを選ぶ
複数のツールを導入するとコストが跳ね上がるため、数多くの機能をオールインワンで提供しているツールが理想的です。また、ビッグデータのように膨大なデータを扱う場合には、当然ながらデータの処理速度も重要なポイントになります。
加えて、ツールの扱いやすさも大切です。使いにくいツールであれば、せっかく導入しても効果は薄くなります。そして、最小限のコストで最大の効果を得るためには、コストパフォーマンスも意識すべき判断指標だと言えます。
これらの点を踏まえて考えると、ログ解析には先ほどの事例で登場した BigQuery がオススメのツールだと言えます。 BigQuery とは Google Cloud (GCP)に搭載されているデータ解析ツールであり、 Google Cloud (GCP)とは、 Google が提供しているパブリッククラウドサービスです。
以下、 Google Cloud (GCP)および BigQuery の概要と、ログ解析に BigQuery がオススメな理由をご説明します。
BigQuery とは?
BigQuery について説明する前に、まずは Google Cloud (GCP)の概要を見ていきましょう。
Google Cloud (GCP)は Google が提供しているパブリッククラウドサービスです。同じ種別のサービスとしては、 Microsoft 提供の Azure や Amazon 提供の AWS などが挙げられます。
Google Cloud (GCP)は「 Gmail 」 や「 YouTube 」などの有名サービスで実際に動いているプラットフォーム技術をそのまま使用できるため、非常に高いインフラ性能を誇ります。
「コンピューティング」「機械学習( AI )」「ビッグデータ解析」など、 Google Cloud (GCP)には様々な機能が搭載されており、企業の生産性向上や業務効率化を実現するための強い味方になります。
そして、この Google Cloud (GCP)に搭載されている BigQuery を活用することで、ログ解析やデータ分析を効率的に進めることができます。 BigQuery は Google Cloud (GCP)で提供されているビッグデータ解析サービスであり、一般的にはデータウェアハウス(DWH)というカテゴリに分類されます。
データウェアハウス(DWH)とは、業務に関する情報をまとめて保管しておくためのデータベースです。様々なシステムからデータを保存し、それを分析するために整理する、データの保管庫のようなイメージです。
以前まで、データ管理は容易なことではなく、目的のデータを探すだけでも大変な労力が必要でした。さらに、古いデータは削除するなどのメンテナンスも発生しており、データ管理にとても多くの時間を費やしていたため、経営判断へのデータ活用は、ハードルが高いものとして避けられてきました。
しかし、データウェアハウス(DWH)の登場によって、大容量データから該当情報を抽出したり、重複を避けてデータを保存したりできるようになったため、従来の課題を解決することができるようになりました。企業が保有するデータ量が増加し、ビックデータ活用が求められる昨今のビジネスにおいて、データウェアハウス(DWH)は不可欠なツールと言えるでしょう。
BigQuery では、通常では長い時間かかるクエリを、数 TB (テラバイト)、数 PB (ペタバイト)のデータに対し数秒もしくは数十秒で終わらせることができます。100% クラウドで提供されているため、サーバーレスでスケーラビリティがあり、非常にコストパフォーマンスに優れています。他の多彩な Google Cloud (GCP)の提供するサービスともシームレスに連携もでき、扱いやすいサービスの一つとなっています。
Google Cloud (GCP)に関心のある方は、以下の記事がオススメです。
Google Cloud Platform™ (GCP) とは
多くの機能を兼ね備えている
BigQuery はデータを保管する DWH としての役割はもちろんのこと、他にも様々な機能を搭載しています。
BigQuery は ETL の領域も一部カバーしており、分析に必要なデータ加工を行うことができます。例えば、膨大な元データに対する検索のクエリ結果を BigQuery のテーブルとして出力することが可能です。
さらに Hadoop や Cloud Dataflow といったデータ処理エンジンと連携できるため、複雑なデータ加工やリアルタイムなデータストリーミング分析などを実現することができ、今後に向けた効果的な経営戦略の策定に寄与します。
このように BigQuery はデータ活用に必要なすべての領域をカバーしており、企業におけるデータの分析作業を一気通貫で行うことが可能になります。
DWH や ETL に関心のある方は以下の記事がオススメです。
データの活用で生産性向上!「BIツール」と「DWH」や「ETL」との違いとは?
データの処理速度が速い
BigQuery の強みとして、データ処理が高速な点が挙げられます。
通常の分析サービスであれば、GB(ギガバイト)程度であれば問題なく分析できますが、TB(テラバイト)規模になるとデータがなかなか返ってこないことが多いです。BigQuery は、さらにその上の PB (ペタバイト)規模のデータも高速で分析して、解を返すことができます。
約3 GB (ギガバイト)のデータ処理の要した時間は1.2秒という驚異のスピードです。(2020年5月段階)
【参考記事】
【トップゲート主催】StudyJam Google Cloud (GCP) 無料ハンズオンラボの体験レポート
データベースの専門知識がなくても扱える
通常、データウェアハウスのデータベースは特にクエリ用途などがある場合には必ずチューニングが必要です。テーブルや各種領域、インデックスなどに対し、最適な計算・シミュレーションなど必要です。当然データベースのスペシャリストが必要で、スペシャリストがいるか否かなども、チューニングパフォーマンスに影響します。
ところが、BigQuery はそれを必要としません。従来のデータベース概念とは異なり、今までデータベースでのクエリでは必須だったインデックスすら必要としません。つまりデータベースの専門知識がなくても高速クエリが可能となっています。
コストパフォーマンスが高い
BigQuery はコストパフォーマンスが圧倒的に優れています。
利用料金の目安も 1TB (テラバイト)500円程度とものすごくリーズナブルであるため、愛用者が多いです。データ量が分析開始前にわかり、事前に処理に要する目安料金がわかり安心してサービス利用可能です。
いくら高速なサービスがあっても扱いにくくてコストが高いものであれば、なかなか拡まらないと考えられます。しかし、BigQuery は扱いやすくかつコストも安いため、総合的に見て優れたサービスであると言えます。
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まとめ
本記事では、ログ解析とは何か?という基礎的な内容から、ログ解析のメリットや進め方、成功事例まで、あらゆる観点から一挙にご紹介しました。
近年、ログ解析の重要性は年々高まっており、企業が効率的な成長を遂げるためには、自社が保有するログを効果的に分析・活用することが重要です。また、ログ解析は分析することが目的ではなく、その分析結果を今後の意思決定に反映することで真の価値を発揮します。この記事で解説した進め方を実践して、効率的なログ解析を検討してみてください。
ログ解析を行うためのツールは数多く存在しますが、効率的に進めたいのであれば Google Cloud (GCP)がオススメです。 Google Cloud (GCP)に内包されている BigQuery を使うことで、多彩な機能や高速データ処理など、企業は様々なメリットを享受することができます。
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