Office を使っていても検討可能? Microsoft から Google Workspace へ移行するための導入シナリオを徹底解説!

Office を使っていても検討可能? Microsoft から Google Workspace へ移行するための導入シナリオを徹底解説!

全世界で多くの支持を集めている Google Workspace 。 Google が提供するクラウド型のグループウェアサービスであり、 Google Workspace を導入することで、組織全体の業務効率化や生産性向上を実現できます。実際に Google Workspace の自社導入を検討している方も多いのではないでしょうか?

しかし、既に別のグループウェアサービスを導入している企業も少なくありません。特に日本企業では、 Word や Excel 、 Powerpoint などの Office ソフトを利用しているケースが多く、それに伴ってグループウェアも Microsoft の製品を使っている会社が一定数存在します。

このような場合、 Microsoft から Google への環境移行が足枷となり、 Google Workspace の導入を足踏みしてしまう可能性があります。そこで、今回は Google Workspace の概要をご紹介しつつ、 Microsoft から Google Workspace へ移行する際のシナリオについて、具体的かつわかりやすくご説明します。ぜひ最後までご覧ください。

Google Workspace とは?

Google Workspace は Google が提供している法人向けのクラウド型グループウェアサービスです。メールやチャット、カレンダー、文書管理、社内サイト作成など、組織での利用を前提とした数多くの機能がパッケージで提供されています。

以前は G Suite という名称でサービス提供されていましたが、2020年10月に Google Workspace へブランド名を変更しました。このリブランドによりプランの選択肢が増えて、様々なニーズに対応できるようになりました。

Google Workspace は、大きく分けると Business と Enterprise の2つのエディションに分類されます。以下、それぞれの違いを表にまとめました。

business

enterprise

Business エディションと Enterprise エディションの最も大きな違いは利用可能人数であり、300名以上で Google Workspace を利用する場合は Enterprise エディション一択になります。

また、プランごとにストレージ容量や Google Meet の参加人数など、様々な違いが存在していますが、注目すべきはセキュリティ機能やコラボレーション機能です。例えば、セキュリティの一括管理を実現するセキュリティセンターや、アプリケーション開発を効率化する AppSheet などが挙げられます。

このように、 Google Workspace にリブランドされたことで、プラン選択の幅が広がりました。 G Suite として提供されていた頃と比較すると、企業ごとの細やかなニーズに応えられる柔軟なサービスになったと言えるでしょう。

Google Workspace に関しては、以下の記事が参考になります。
【最新情報】G Suiteがブランド変更!Google Workspaceの料金、機能、既存契約への影響は?

Microsoft 365(旧 Office 365) の5つの利用状況

本章では、記事の主題である Microsoft 365(旧 Office 365) に関連した内容をご紹介します。

例えば、代表的な Office ソフトである Excel は Microsoft が展開しているサービスであるため、 Microsoft 365(旧 Office 365) との親和性は高いです。しかし、 Office を使っている場合でも Google Workspace を検討することは十分に可能です。ここから先はユーザーの目線に立ち、 Microsoft から Google Workspace へ安定的に移行するための導入シナリオを解説します。

Microsoft から Google Workspace への移行を考える前に、まずは Microsoft 365(旧 Office 365) の利用状況を理解する必要があります。 Microsoft 365(旧 Office 365) には多彩な機能が搭載されており、使用している機能や活用方法に応じて、以下5つの利用状況に分けることができます。

自社の Microsoft 365(旧 Office 365) の利用状況によって、 Google Workspace への移行シナリオは変わります。まずは Microsoft 365(旧 Office 365) における5つの利用状況を正しく理解しておきましょう。以下、それぞれについて詳しく解説します。

利用状況1:各機能の単品利用

利用状況1は、 Excel などの Office ソフトウェアライセンスや Teams などの機能を単品利用している状態です。 Microsoft 365(旧 Office 365) を導入していても、この程度の利用に留まっている企業は多いのではないでしょうか。

単純に Microsoft 365(旧 Office 365) を独立した機能として使用している場合、メールが大きな課題になることが多いです。現在使用している他社のメールサービスが終了を迎えたり、容量制限により運用が困難になったりするケースが挙げられます。結果として、これらの課題が顕在化した時に、会社全体でメールサービスの見直しや再検討が必要になります。

利用状況2:メール・カレンダー・ストレージの利用

利用状況2は、 Exchange Online や One drive for Business など、メールやカレンダー、ストレージといったグループウェア機能を Microsoft 365(旧 Office 365) で使用している状態です。この段階になると、ユーザーの意向が2つのパターンに分かれます。

1つ目は「すべてを Microsoft 365(旧 Office 365) で完結する」というパターンであり、2つ目は「最低限の機能だけではなく機能追加(プラン変更)を検討すべきか」と悩んでしまうパターンです。この選択はグループウェア運用の方向性に大きく影響するため、慎重に検討する必要があります。

利用状況3:共有環境の整備およびアプリケーションの複合利用

利用状況3は SharePoint Online で共有環境を構築し、各アプリケーションを複合的に利用開始している状態です。この段階では、 Microsoft 365(旧 Office 365) で多くの業務を運用しているため、セキュリティレベルを強化する必要があります。

サービスの安全性を確保するためには、 Microsoft 365(旧 Office 365) の最上位プランである E5 の使用が効果的ですが、当然ながら導入コストは高くなります。そのため、セキュリティ強化と予算のバランスに悩み、頭を抱えている IT 担当者は少なくありません。

利用状況4:セキュリティ環境の整備

利用状況4は、ゼロトラストモデルを目指し、 Intune や Azure AD Premium などを活用してセキュリティ環境を整備している状態です。例えば、モバイル端末のデバイス管理やアプリケーション管理、さらにはユーザーのサービス利用に関する監視・制御など、高い次元のセキュリティ対策を検討します。

利用状況5: Microsoft Azure などを活用した業務環境の構築

利用状況5は、 Microsoft Azure や Power Apps 、 Dynamics など、様々なアプリケーションを活用し、業務環境を構築している状態です。この段階になると、社内のすべての業務を Microsoft 365(旧 Office 365) で完結する前提で運用しており、さらなる生産性向上を目指して、高度かつ複合的なサービス利用を検討します。

利用状況ごとのMicrosoft から Google Workspace への移行シナリオ

前章では、 Microsoft 365(旧 Office 365) における5つの利用状況をご説明しました。正直なところ、利用状況4以降まで Microsoft 365(旧 Office 365) の活用が進んでいる企業は、 Google Workspace への移行は難しいと言えます。既に Microsoft 365(旧 Office 365) で構築した業務環境が完成しており、その状態でのサービス切り替えは効率が悪いためです。

しかし、利用状況3までの段階であれば、十分に Google Workspace への移行を検討する余地はあります。本章では、 Microsoft を利用している企業が Google Workspace を導入するための移行シナリオをパターン別にわかりやすくご紹介します。

Google Workspace の新規導入

前章の「利用状況1:各機能の単品利用」に該当する企業の場合、シンプルに Google Workspace を新規導入することがオススメです。 Google Workspace は使いやすいインターフェースでユーザーに優しい点に加えて、大容量の法人版 Gmail をはじめとした、様々な機能がオールインワンで提供されています。

ただし、会社ごとに企業規模や IT 部門の状況が異なるため、自社に合わせた導入計画を立てることが大切です。例えば、 IT ツールの導入経験が豊富な企業であれば、簡単なサポートだけで Google Workspace を導入できますが、一方で経験値が浅い企業であれば、細かい部分まで手厚いサポートが必要になります。

また、日々の業務が多忙でツール導入に時間を割けない場合は、導入計画や運用方法の検討など、コンサルティング領域も含めた広い視点でのサポートが必要になるケースも存在します。そのため、まずは自社の状況を正しく把握し、適切な導入計画を検討してください。

このような場合、外部ベンダーへの委託が有効な選択肢になります。状況に合わせて柔軟なサポートを受けることができ、自社の工数をかけることなく、効率的に Google Workspace の導入を進めることができます。

データ移行を含めた Google Workspace の導入検討

前章の「利用状況2:メール・カレンダー・ストレージの利用」に該当する企業の場合、データ移行を含めた Google Workspace の導入検討を行うことがオススメです。既にグループウェアとして Microsoft 365(旧 Office 365) を活用しているため、既存のデータを Google Workspace に移行する必要があるわけです。

昨今、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴い、様々な企業で業務環境に変化が生じました。このような背景から、自社の状況変化に応じて、より適したクラウドサービスへ運用を切り替える企業は多く存在します。つまり、クラウドサービスにおけるデータ移行は珍しいことではなく、一般的なものとして普及していると言えるでしょう。

Microsoft 365(旧 Office 365) に存在するメールやストレージに格納されているファイルのデータなどは、消えることなく Google Workspace に移行できます。そのため、業務に支障をきたすことなく、プラットフォームだけを変えることが可能になります。

自社だけでは移行作業が難しい場合は、外部ベンダーが移行のサポートを行ってくれますし、最近ではデータ移行自体をサービス化したものも存在します。移行対象のデータ量や企業規模など、多角的に現状を把握した上で、最も効率的な Google Workspace の導入方法を検討してください。

Google Workspace Enterprise プランの導入検討

前章の「利用状況3:共有環境の整備およびアプリケーションの複合利用」に該当する企業の場合、 Google Workspace Enterprise プランの導入検討がオススメです。 Google Workspace の Enterprise プランには様々なセキュリティ機能が搭載されています。

例えば、 Google Workspace には Google Vault という機能が搭載されており、管理者が監査ログを取得できます。また、高性能なデバイス管理を備えており、モバイルデバイスはもちろんのこと、エンドポイントや OS 、ブラウザの管理まで行うことが可能です。

Google Vaultに関しては以下の記事で詳しく解説しております。

会社の機密情報を安全に管理!Google Vault の概要、機能、できることまで徹底解説!

さらに、コンテキストアウェアアクセスという機能を使えば、アクセスレベル(アクセスを許可する条件)や対象アプリケーションなどを指定することで、きめ細やかなアクセス管理を実現できます。例えば、デバイスポリシーやアクセス元の地域などを複合的に設定することで、管理者の承認端末かつ日本国内からのアクセスのみ許可する、といった細かい設定が可能になります。

そして、これらのセキュリティ機能は、すべて Google Workspace の管理コンソールから一元的に操作できます。シンプルなインターフェースを採用しており、初めての人でも直感的かつ簡単に利用できる点も嬉しいポイントです。

このように、 Google Workspace の Enterprise プランを活用することで、管理者の手間をかけずに高レベルなセキュリティ対策を実現できます。 Google Workspace はセキュリティ面だけではなく、様々なシーンの業務効率化に寄与する機能も多く搭載しているため、一度検討してみる価値はあるのではないでしょうか。

Google Workspace Enterprise プランに関しては、以下の記事が参考になります。
Google Workspace Enterpriseの各プランを徹底解説!オススメなプランの選び方とは?

Google Workspace を活用したデバイス管理・アクセス管理は、以下の記事で詳しくご紹介しています。
Google Workspace のデバイス管理、アクセス管理の機能でセキュリティを強化!

外部ベンダーへの Google Workspace 移行相談

前章の「利用状況4:セキュリティ環境の整備」や「利用状況5: Microsoft Azure などを活用した業務環境の構築」に該当する企業の場合、前述した通り Google Workspace への移行は難しいと言えます。既に Microsoft 365(旧 Office 365) で構築した業務環境が完成しており、その状態でのサービス切り替えは効率が悪いためです。

ただし、どうしても Google Workspace へ移行したい場合、選択肢がないわけではありません。自社だけで移行を完了させるのは困難ですが、外部ベンダーの力を借りれば、 Microsoft 365(旧 Office 365) から Google Workspace へ効率的に移行することが可能になります。

Google Workspace への移行に関して強い意思を持っているのであれば、まずは外部ベンダーに相談して、自社の既存構成や Google Workspace で実現したいことを細かく伝えましょう。そうすることで、プロの目線から自社に適した移行方法をアドバイスしてくれます。

ちなみに、弊社トップゲートでもサポートを受け付けています。「 Microsoft 365(旧 Office 365) の活用は進んでいるけど Google Workspace に移行したい」という方は、ぜひお気軽にお問い合わせください

まとめ

本記事では、 Google Workspace の概要をご紹介しつつ、 Microsoft から Google Workspace へ移行する際のシナリオについて、具体的かつわかりやすくご説明しました。内容をご理解いただけましたでしょうか。

既に Microsoft 製品を利用している場合、グループウェアは Microsoft 365(旧 Office 365) 一択だと考える方は多いですが、 Google Workspace の導入を検討することは十分に可能です。 Google Workspace に搭載された多彩な機能により、自社の生産性が大きく向上する可能性が眠っているため、一度立ち止まって考えてみてください。

このときに大切なことは、実現性やコスト、導入後の運用を具体的にイメージすることです。 Google Workspace の導入だけが目的になってしまうと、せっかく導入しても思ったような効果は得られません。中長期的な目線を持ち、今後の運用を見据えて判断しましょう。

そして、 Microsoft から Google Workspace への移行を検討する場合は、移行のパターンを確認することが大切です。自社の状況に応じて最適なパターンは異なるため、この記事を参考に効率的な移行方法を検討してください。

もし、 Google Workspace の導入を検討するのであれば、トップゲート経由の契約がオススメです。トップゲートで契約することで

など、様々なメリットを享受することができます。

Google Workspace のようなグループウェアは、サービスを利用開始した後の運用方法によってサービスの導入効果が大きく変わります。 Google と直接契約した場合は専任担当が付かないため、運用に関するアドバイスを受けることはできません。その点、トップゲートで契約すれば、いつでもプロに運用面の相談を行うことができ、自社の Google Workspace 運用をより良い方向に導くことが可能です。導入前のご相談も受け付けていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

本記事を参考にして、ぜひ Google Workspace の導入を検討してみてはいかがでしょうか?

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