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DMP と CDP の違いとは? IT ツールの導入で効率的なデータ活用を実現!
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昨今、企業が保有するデータ量は年々増加し、情報の取り扱いに関しても厳しくなっています。 Google が 3 rd パーティーデータのサポート終了を発表したほか、世界各国で個人情報保護の規制強化が検討されています。
また、消費者ニーズの多様化に伴い、効率的な経営を実現するためにはデータ活用がより重要な意味を持つようになりました。データ活用の文脈では、頻繁に DMP や CDP という言葉が使われますが、両者の違いを正しく説明できる方は少ないのではないでしょうか?
そこで本記事では、 DMP と CDP のそれぞれの基本をおさらいし、両者の違いについて様々な観点からご説明します。自社でデータ活用を検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
DMP とは?
DMP は「 Data Management Platform 」の略であり、インターネット上のサーバーに蓄積された様々なデータを管理し、その後のマーケティング活動などに役立てるためのプラットフォームです。
DMP に格納するデータは多岐にわたり、顧客属性や Web サイトにおける顧客の行動履歴、広告配信データなどが挙げられます。これらを適切に活用することで、顧客ごとの特性に合わせた最適なアクションを検討できます。
DMP には大きく分けて2つの種類が存在し、「パブリック DMP 」と「プライベート DMP 」に分類されます。
パブリック DMP は外部で保有するデータを管理するためのものであり、取り扱うデータとしてはユーザー属性や行動履歴などが挙げられます。幅広いデータを扱うことで、新規顧客開拓を目的としたマーケティング活動に活用されることが多くなっています。
プライベート DMP は自社が保有するデータを管理するためのものであり、取り扱うデータとしては、顧客情報や自社アプリの利用データ、購買履歴などが挙げられます。自社データの分析により、既存顧客のアップセルやクロスセルを行う際の参考材料になります。
DMP に関しては、以下の記事で詳しくご紹介しています。
データ活用に欠かせない DMP とは?活用事例や導入時のポイントまで徹底解説!
CDP とは?
CDP は「 Customer Data Platform 」の略であり、顧客データを収集・蓄積し、一元的に管理するためのプラットフォームです。個人を特定できる詳細情報や個人に紐づく行動データなどを活用できるため、顧客個人に合わせた最適なアプローチを検討可能です。
CDP に格納するデータとしては、氏名や生年月日などの属性情報、 Web サイトにおける行動履歴などのオンラインデータ、店舗での購買履歴や位置情報などのオフラインデータなどが挙げられます。顧客情報を個人単位で管理するため、顧客一人ひとりについて深く理解できる点が大きな特徴です。
前章では DMP について解説しましたが、実は CDP はプライベート DMP とほぼ同義として使われている言葉です。つまり、 CDP と DMP の違いを理解するということは、プライベート DMP と パブリック DMP の違いを理解することだと読み替えられます。
次章以降では、 CDP と DMP の違いについて触れていきますが、ここから先は「 CDP = プライベート DMP 」、「 DMP = パブリック DMP 」という認識を持って読み進めることで、内容をスムーズに理解できると思います。
DMP と CDP の違い
ここまで、 DMP と CDP それぞれの概要をご説明しましたが、両者の違いはどこにあるのでしょうか。
前述の通り、 CDP はプライベート DMP と同義になるので、本章ではパブリック DMP と CDP (プライベート DMP )の違いに注目してご説明します。
データの中身
DMP と CDP は収集できるデータの中身が異なります。 DMP は匿名の顧客データが属性単位で管理されているのに対して、 CDP は顧客の個人情報を含む細かい部分まで ID に紐づけて管理を行います。
データの収集方法
DMP と CDP はデータの収集方法においても違いがあります。 DMP は主に 3rd party データを扱うことが多く、自社以外の外部機関が提供している情報をもとに必要なデータを収集します。一方、 CDP は主に 1st party データを扱うことが多く、 Web サイトや会員登録など、自社ルートのみで必要なデータを収集します。
データの活用目的
DMP におけるデータの活用目的は広告配信です。 DMP で蓄積したデータをもとに顧客をセグメント分けし、各属性ごとに最適化した広告を効率的に打つことができます。一方、 CDP におけるデータの活用目的は個人へのアプローチです。 CDP で蓄積したデータを活用することで、パーソナライズ化されたマーケティングの実施や既存顧客とのリレーション強化を実現できます。
まとめ
以下、 DMP と CDP の違いを表にまとめます。
DMP | CDP | |
---|---|---|
データの中身 | 属性単位の顧客データ ( 3rd party データ) |
個人情報を含む細かい顧客データ ( 1st party データ) |
データの収集方法 | 外部機関の提供データから収集 | 自社ルートのみでデータを収集 |
データの活用目的 | 広告配信 | 個人ごとのアプローチ |
このように、 DMP と CDP には様々な違いが存在します。両者は混同されやすい言葉なので、それぞれの特徴を正しく理解しておきましょう。
DMP と CDP を使い分けるポイント
DMP と CDP は明確に異なるものであるため、自社の目的や用途に応じて使い分ける必要があります。
本章では、活用シーンごとに DMP と CDP を使い分けるためのポイントをご紹介します。
広告配信を実施したい場合
多くのターゲットに対して広告配信を実施したい場合は DMP の利用がオススメです。 DMP は第三者機関が提供している大量の顧客データをセグメントに分けて管理でき、それぞれの属性に合わせた広告を効率的に配信できます。
さらに、 DMP は CDP と比較して大量の顧客データを収集できるため、ターゲットとなるユーザーに幅広いアプローチが可能になります。このように、 DMP は新規顧客開拓におけるデジタルマーケティングには必要不可欠な存在となっています。
匿名ユーザーを分析したい場合
匿名ユーザーを分析したい場合は DMP の利用がオススメです。 DMP は個人を特定できるほどの詳細情報は収集できませんが、匿名ユーザーの情報を広く集めることができます。
例えば、インターネット経由で自社サイトにアクセスした匿名ユーザーのデータを分析し、年齢や性別などの属性情報を把握することが可能です。これにより、自社サイトに興味関心を持っている層を見える化でき、今後のマーケティング戦略に反映できます。
特定顧客にアプローチしたい場合
特定顧客にアプローチしたい場合は CDP の利用がオススメです。 CDP は顧客の個人情報や行動履歴などを詳細かつ具体的に把握できるため、 1to1 のアプローチを検討する際に有効なソリューションになります。
例えば、キャンペーン情報やクーポン情報を顧客ごとにパーソナライズして配信するような運用が考えられます。さらに、顧客のサービスに対する満足度や興味関心レベルを分析することも可能なため、自社サービスの課題発見や解約リスクの低減に繋げることも可能です。
DMP と CDP の活用事例
DMP を活用したコミュニケーション施策
とあるゴルフメディアでは、 Web 上のユーザー行動を把握できておらず、適切にコミュニケーションを取れていない点が課題として挙げられていました。そこで DMP を活用し、顧客の属性データとサイト上の行動データを統合し、顧客一人ひとりに対して最適なコミュニケーション施策を実行しました。
例えば、ゴルフ場の予約をしている顧客に対して、ボールや消耗品のクーポンを配信することで売上アップに成功しています。さらに、パーソナライズマーケティングの実現とともに、広告施策の改善にも並行して取り組みました。
その結果、すべての顧客に同じ広告を配信していたときと比較して、コンバージョン率は約8倍にまで増加しました。
DMP を活用したユーザー像の可視化
とあるコンテンツ制作会社が運営する Web サイトには月間18億 PV 以上の大量トラフィックが発生しており、サイト内で実施したアンケートやキャンペーンにより、大量の顧客データが蓄積されていました。
しかし、ユーザー情報を適切に管理できていなかったため、具体的にどのような顧客がいるのか、リアルなユーザー像を把握できないという課題がありました。そこで DMP を活用し、自社サイトへの訪問データと 3rd party データを掛け合わせることで、ユーザーのリアルな姿を可視化し、新たなニーズの発見に成功したのです。
CDP を活用したサービスの解約抑止
とある販売会社では、 CDP を活用して様々なデータ(顧客属性、行動履歴、クレーム情報など)を収集・解析し、既存顧客の解約リスクを予測しています。これにより、解約リスクが高い顧客へクーポン発行などのリカバリ施策を実行し、呼び戻すことが可能になりました。
また、顧客の状況に合わせたアフターフォローを継続的に行うことで、解約率低減のための施策を実行しています。このように、 CDP の活用は顧客の状態把握にも大きく寄与し、サービスの解約抑止に直結します。
CDP を活用した顧客 LTV の最大化
とある企業では、 CDP で保管している様々なデータを掛け合わせることで、顧客の興味関心やライフステージイベント(結婚、出産、家の購入など)を可視化しています。これにより、顧客ごとに最適なアプローチを行うことができるようになりました。
商談に入る時点で顧客のニーズを明確に把握できているため、自社の営業が話を有利に進めることができ、結果として LTV (顧客生涯価値)の向上に繋がります。このように、 CDP の活用は新たなビジネスチャンスの創出にも大きく寄与します。
データの分析・活用は Google Cloud (GCP)の「 BigQuery 」がオススメ
データ活用に使えるサービスは数多く存在しますが、せっかく導入するなら Google Cloud (GCP)がオススメです。
Google Cloud (GCP)は Google が提供しているパブリッククラウドサービスであり、 BigQuery とは Google Cloud (GCP)に内包されているビッグデータ解析サービスです。
BigQuery は通常では長い時間かかるクエリを、数 TB (テラバイト)、数 PB (ペタバイト)のデータに対して、数秒もしくは数十秒で終わらせることができます。
クラウドで提供されているサービスであるため、サーバーレスで柔軟に拡張することができ、非常にコストパフォーマンスに優れています。他の多彩な Google Cloud (GCP)サービスともシームレスに連携できるため、とても扱いやすいサービスとなっています。
以下、データ分析・活用に BigQuery がオススメな理由をご紹介します。
多くの機能を兼ね備えている
BigQuery はデータを保管する DWH としての役割はもちろんのこと、他にも様々な機能を搭載しています。
BigQuery は ETL の領域も一部カバーしており、分析に必要なデータ加工を行うことができます。例えば、膨大な元データに対する検索のクエリ結果を BigQuery のテーブルとして出力することが可能です。
さらに Hadoop や Cloud Dataflow といったデータ処理エンジンと連携できるため、複雑なデータ加工やリアルタイムなデータストリーミング分析などを実現することができ、今後に向けた効果的な経営戦略の策定に寄与します。
このように BigQuery はデータ活用に必要なすべての領域をカバーしており、企業におけるデータの分析作業を一気通貫で行うことが可能になります。
データの処理速度が早い
BigQuery の強みとして、データ処理が高速な点が挙げられます。
通常の分析サービスであれば、GB(ギガバイト)程度であれば問題なく分析できますが、TB(テラバイト)規模になるとデータがなかなか返ってこないことが多いです。BigQuery は、さらにその上の PB (ペタバイト)規模のデータも高速で分析して、解を返すことができます。
約3 GB (ギガバイト)のデータ処理の要した時間は1.2秒という驚異のスピードです。(2020年5月段階)
【参考記事】
【トップゲート主催】StudyJam Google Cloud (GCP) 無料ハンズオンラボの体験レポート
データベースの専門知識がなくても扱える
データベースを活用する際、特にクエリ用途などがある場合には必ずチューニングが必要です。テーブルや各種領域、インデックスなどに対し、最適な計算・シミュレーションなど必要です。当然データベースのスペシャリストが必要で、スペシャリストがいるか否かなども、チューニングパフォーマンスに影響します。
ところが、BigQuery はそれを必要としません。従来のデータベース概念とは異なり、今までデータベースでのクエリでは必須だったインデックスすら必要としません。つまりデータベースの専門知識がなくても高速クエリが可能となっています。
コストパフォーマンスが高い
BigQuery はコストパフォーマンスが圧倒的に優れています。
利用料金の目安も 1TB (テラバイト)500円程度とものすごくリーズナブルであるため、愛用者が多いです。データ量が分析開始前にわかり、事前に処理に要する目安料金がわかり安心してサービス利用可能です。
いくら高速なサービスがあっても扱いにくくてコストが高いものであれば、なかなか拡まらないと考えられます。しかし、BigQuery は扱いやすくかつコストも安いため、総合的に見て優れたサービスであると言えます。
まとめ
本記事では、 DMP と CDP の違いについて解説しました。内容をご理解いただけましたでしょうか。企業データのビッグデータ化が進む現代において、データ活用はすべての企業に求められる経営課題となっています。
DMP や CDP を導入することで、データの一元管理や自社顧客に対する理解の深化、パーソナライズマーケティングなど、様々なことを実現できます。記事の中でご説明したように、 DMP や CDP を活用して業績アップに成功した企業も数多く存在します。
データ活用のためのツールは数多く存在しますが、効率的にデータ活用を進めたいのであれば Google Cloud (GCP)がオススメです。 Google Cloud (GCP)に内包されているビッグデータ解析サービス「 BigQuery 」を使うことで、企業は多くのメリットを享受することができます。
本記事を参考にして、ぜひ Google Cloud (GCP)の導入を検討してみてはいかがでしょうか?
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