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Datastore とは?Google の NoSQL データベースを徹底解説!
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近年、企業が保有するデータ量は年々増加しており、適切にデータを管理するためのデータベースの重要性が高まっています。
データベースには様々な種類がありますが、本記事では Google が提供している NoSQL のデータベースサービス「 Datastore 」を詳しく取り上げます。
Datastore の基礎的な内容から、メリット、できること、最適な用途まで、一挙にご紹介します。データベース導入を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
データベースとは?
データベースとは、さまざまなデータをひとつの場所に集約し、利用しやすく保管した情報群を指す言葉です。データは存在していれば良い、ということではなく、必要なときにすぐ使えるように整理されている必要があります。
データベースは求めている情報を使いやすい形で取り出すための役割を持っており、単なる数値だけではなく、グラフなどを使ってわかりやすく可視化することもできます。多くの企業でビッグデータ化が進む現代において、データベースは必要不可欠なものであると言えます。
さらにデータベースを利用することで、膨大なデータを適切に管理することが可能になります。求めているデータを検索することはもちろん、類似データをグループ化したり、データ自体の編集も手間なく行うことができます。
多くの場所に点在するデータをデータベースに集約して管理することで、必要なデータを必要なときに抽出することができ、企業の方向性決定に役立てることが可能になります。
NoSQL データベースとは?
NoSQL は「 Not Only SQL 」の略であり、データベースの種類のひとつを指す言葉です。NoSQL は、近年のハイスペックなコンピュータにも対応することができ、膨大なデータ量に対しても高速な処理を実現します。
NoSQL のメリットとして、処理速度が速い点が挙げられます。大容量データでもパフォーマンスを気にすることなく、効率的に作業を進めることができます。
また、 NoSQL は機能を必要最低限のものに絞ることで、サーバーの水平分散(同一作業を複数コンピュータが協力して実施できるようにすること)を可能にしています。サーバーの水平分散を実現したことで、自社の状況に応じて自由に拡張できる点も NoSQL のメリットです。
なお、NoSQL 以外のデータベースとしては RDB (リレーショナルデータベース)が有名です。
それぞれの違いに関しては、以下の記事が参考になります。
RDB(リレーショナルデータベース)とは?NoSQLデータベースとの違いを徹底解説
Datastore とは?
Datastore は Google が提供する NoSQL のデータベースです。
2019年2月、 Google は「 Firestore 」という新しいデータベースをリリースしましたが、この Firestore が Datastore の後継サービスとしての位置付けになります。
ただし、 Datastore は完全に姿を消したわけではなく、現在は Firestore の「 Datastore モード」として、 Firestore に内包される形で利用されています。
Datastore は100%クラウドで提供されるサービスであるため、ユーザーはブラウザベースで利用できます。そのため、データベース構築のためにハードウェアを準備する必要はありません。
インターネット環境があれば、時間や場所を問わずに作業できる点は、 Datastore の大きな特徴のひとつであると言えます。
Datastore は Google の独自インフラを採用しているため、上記に挙げた以外にも様々なメリットが存在します。詳しくは次章でご説明します。
Datastore のメリット
高いスケーラビリティ(拡張性)
スケーラビリティ(拡張性)とは、自社の状況に応じて自由自在にスペックを変更できる能力です。
Datastore はデータ量に応じて自動的に拡張される特徴を持っており、アプリケーションなどのトラフィックが増えたとしても、高いサービス品質を維持することができます。
つまり、サービスにかかる負荷を都度心配することなく、社員が生産的な作業に集中できるため、会社の生産性向上に大きく貢献します。
使いやすいクエリ言語
Datastore はデータ構造の定義を持たないスキーマレスなデータベースであるため、システムやアプリケーションの特性に合わせて、データ構造を変更する必要はありません。
Datastore は複数プロパティを横断してデータを探し、任意で整理できる高機能なクエリエンジンを提供しているため、ユーザー目線で使いやすい仕様となっています。
高機能な管理ダッシュボード
Datastore の管理ダッシュボードには、様々な機能が搭載されています。例えば、エンティティ統計やインデックスの表示、データのバックアップおよび復元などが挙げられます。
管理ダッシュボード上で多くの情報を一元的に管理できるため、ユーザーの業務効率化に直結します。
複数のデータアクセス経路
Datastore では、複数経路からデータにアクセスすることができます。例えば、Google の JSON API、オープンソースクライアント、 ORM ( Objectify 、 NDB )などが挙げられます。
従量課金型の料金体系
Datastore は使った分だけ料金が発生する従量課金制を採用しています。また、各機能ごとに無料利用枠が設定されており、無料利用枠から超過した分について料金が発生します。
以下、 Datastore の料金体系一覧です。
項目 | 無料利用枠 / 日 | 料金(単価) ※無料利用枠からの超過分 |
課金単位 |
---|---|---|---|
データ保存 | 1GB | 0.18米ドル | GB / 月 |
エンティティ読み込み | 50,000 | 0.06米ドル | / 10万エンティティ |
エンティティ書き込み | 20,000 | 0.18米ドル | / 10万エンティティ |
エンティティ削除 | 20,000 | 0.02米ドル | / 10万エンティティ |
小規模オペレーション | 50,000 | 無料 | - |
なお、上記は「東京 asia-northeast1 リージョン」における料金表です。リージョンごとに料金は異なるので、その点は注意しておきましょう。
Datastore でできること
可用性の高い読み取り・書き込み処理ができる
Datastore は 堅牢な環境で運用されている Google データセンターで実行されるサービスです。そのため、とても高い可用性を誇り、安定的な読み取り・書き込みの処理を実現します。
自動でスケーリングできる
Datastore は分散アーキテクチャを使用することで、スケーリング(使用量を自由に増減すること)の自動管理を実現しています。そのため、自社の状況に合わせたリソース調整を手間なく行うことができ、サービスの適正利用が可能になります。
多くの言語に柔軟に対応できる
Datastore はオブジェクト指向の言語やスクリプト言語に自然に対応させることが可能です。複数のクライアントを通じてアプリケーションに公開されており、 SQL ライクなクエリ言語も提供しているため、それぞれのシーンに合わせて柔軟に対応できます。
暗号化でセキュリティを強化できる
Datastore はディスクに書き込む前に自動的にすべてのデータを暗号化し、承認されたユーザーがデータを読み取るときに自動的に復号します。そのため、サービス運用におけるセキュリティを強化することができ、実業務でも安心して使用可能です。
管理工数をかけずにサービスを運用できる
Datastore はフルマネージドで提供されているサービスです。そのため、 Datastore の運用に必要なサーバー管理などは Google が行うため、利用企業は生産性の高い業務に集中できます。
フルマネージドサービスに関しては、以下の記事で詳しくご説明しています。
マネージドサービスとフルマネージドサービスの違いとは?メリット・デメリットまで徹底解説!
Datastore に最適な用途
Google の公式ページでは、以下の3つを「 Datastore に最適な用途」として紹介しており、これらのすべてのデータを保存、クエリする目的で利用可能です。
- 小売店向けにリアルタイムな在庫と商品の詳細を提供する商品カタログ
- ユーザーの過去の行動と好みに応じてカスタマイズされたエクスペリエンスを提供するユーザー プロフィール
- ある銀行口座から別の口座への送金など、ACID プロパティに基づくトランザクション
このように、 Datastore は、大規模な構造化データに対して可用性の高いアクセスを必要とするアプリケーションに最適なサービスとなっています。
まとめ
本記事では、 Google が提供する NoSQL データベース「 Datastore 」について詳しくご紹介しました。
Datastore は高速でデータを処理できる点はもちろん、安全なセキュリティ環境で安定したパフォーマンスを発揮することが可能です。そのため、企業は生産性向上やコスト削減など、様々なメリットを享受することができます。
本記事を参考にして、ぜひ Datastore の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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