【開催レポート】GenAIサービス開発アイデアソン〜課題解決から新サービス創出まで〜
- Generative AI
- アイデアソン
- 生成AI

2025年5月15日にGoogle渋谷オフィスで開催された「GenAIサービス開発アイデアソン」の様子と、GenAI(Generative AI / 以降、GenAI と記載)技術の最新動向や実践的な活用方法について、多様な企業の参加者と共に探求した結果得られた知見を、このブログで詳しくご紹介します。
参加企業様(順不同 / 敬称略)
- サンデン・リテールシステム株式会社
- 太陽建機レンタル株式会社
- 株式会社Mizkan
- 株式会社商船三井
- 他、4社
1. イベント概要
開催背景:なぜ今「GenAIサービス開発」なのか
私たちG-genは、Googleのプレミアパートナーとして多くの企業のクラウド導入やDX推進をサポートしてきました。2023年後半から急速に進化したGenAI技術は、ビジネスのあり方を根本から変える可能性を秘めています。特に「サービス開発」の領域では、従来は技術的・コスト的に実現が難しかったアイデアが、GenAIを活用することで実現可能になっています。
このような背景から、実際にビジネス課題を持つ方々とGenAI技術の専門家が集い、共に新しいサービスのアイデアを創出する場として本アイデアソンを企画しました。
イベント詳細
- 日時:2025年5月15日(木) 10:00-17:00
- 会場:Google 渋谷オフィス
- 参加者数:20名(8グループに分かれてワーク実施)
- 対象:GenAIを活用したサービス開発に興味のある方、ビジネス課題をAIで解決したい方
- 参加費:無料(オンサイト限定)
本イベントの目的とゴール
本アイデアソンでは「課題と目指すべき姿を言語化し、課題を抽出する」という目的と、「プロトタイプ/改善のアイデアを作成する」というゴールを設定しました。単なる思いつきのアイデア出しではなく、ビジネスとして実現可能な第一歩(1st Step)を見出すことを重視しています。
2. 座学セッション:Generative AIの基礎と最新動向
アイデアソンの前半では、「着想のタネ」を獲得するための座学セッションを実施しました。
Generative AI(生成AI)の基礎知識
まず、GenAIの基礎知識から解説しました。
従来のAIが「分類」や「予測」などの特定タスクに特化していたのに対して、GenAI は学習したデータから新たなコンテンツを生成できることが特徴です。
特に注目すべきは、テキストだけでなく、画像・音声・動画など多様なモダリティに対応していること、そして複数のAIモデルを組み合わせて使用できる点です。
GoogleのGenAI関連技術最新アップデート
続いて、GoogleのGenAI関連技術の最新アップデートについて紹介しました。
特に注目を集めたのは以下のトピックです。
- Gemini 2.5:応答速度とコストのバランスに優れた Gemini 2.5 Flash と 高い推論性能を誇る Gemini 2.5 Pro が登場
- AIエージェント関連:Agent Development Kit (ADK)の登場により、AIエージェント開発が容易に
- マルチモーダルモデルの進化:Imagen 3、Chirp 3、Veo 2などの新モデルによる表現力の向上
実践的なユースケース紹介
座学の最後には、実際のビジネスシーンでの活用事例を紹介しました。
特に文書管理の自動化事例では、従来は単純なOCRだけだった処理にGenAIを組み合わせることで、文書の意味理解や分類までを自動化できるようになった点が参加者の関心を集めました。
3. アイデアソンの進め方と実践
座学セッション後、参加者は企業ごとに8つのグループにわかれ、実際のアイデアソンに取り組みました。
ワークショップの流れ
アイデアソンは以下の流れで実施しました。
- 課題設定(個人ワーク・20分): 共感マップ(Say-Do-Think-Feel)を使い、解決したい課題を整理 画像を表示
- 課題分類(個人ワーク・30分): 出てきた課題をカテゴリーごとに分類・整理 画像を表示
- アイデア深掘り(グループワーク・90分): グループでの対話を通じてアイデアを発展・深化 画像を表示
- 発表準備(グループワーク・30分): 発表用スライドの作成
- 成果発表(各グループ5分): 各グループ3分の発表と2分の質疑応答
G-genとGoogleのスタッフがファシリテーターとして各グループをサポートし、特に「GenAIで実現可能なこと」と「ビジネス価値」の両面からアイデアを磨くよう促しました。
4. 参加者が創出したアイデア事例
今回のアイデアソンで特に印象的だったアイデアをご紹介します。
◆ 株式会社Mizkan様:AIエージェントを活用した新しいデジプロ(デジタルプロモーション)
・複数のチャネルを横断し高いROIを達成するデジプロ施策を考えるため、AIエージェントを活用したさまざまなアイデアを発表いただきました!
5. 集合写真 / 参加者の声
アイデアソン終了後に実施したアンケートでは、多くの参加者から肯定的なフィードバックをいただきました。
- 「現在直面している課題について、様々な視点から指摘、アドバイスをいただくことができ、大変充実した時間を過ごすことができた。」(海運業・ご担当社様)
- 「課題の深掘り、必要なプロセス、解決提案の一貫性が良かった。」(コンサルティング業・ご担当者様)
- 「このアイデアソン自体が今後社内で利用促進するうえで参考になった。」(陸運業・システムご担当者様)
6. まとめ:GenAIビジネスへの第一歩
今回のアイデアソンを通じて、GenAIの活用が「できること探し」の段階から「ビジネス価値創出」の段階へと確実に移行していることを実感しました。特に印象的だったのは以下の3つのポイントです:
- 既存業務の効率化だけでなく新サービス創出へ
多くのアイデアが単なる業務効率化を超え、新たな顧客価値の創出につながっていた。 - 技術的実現性とビジネス価値のバランス
生成AIの技術的制約(ハルシネーションなど)を理解した上で、それを補完する設計が提案されていた。 - 継続的な取り組みへの意欲:
多くのグループが「明日からのアクションプラン」を具体的に設定し、実行への強い意志を示していた。
今後は参加者の皆様とさらに連携を深め、今回生まれたアイデアの実装や次のステップに向けたサポートを行っていきます。G-genでは、Proof of Concept(PoC)の実施支援やVertex AIをはじめとするGenAI技術の導入支援も行っておりますので、ご興味のある方はぜひご相談ください。
7. 参加お申し込み方法
次回以降の開催をご希望の方は、G-genまたはGoogle Cloudの担当営業までお気軽にご連絡ください。企業様の状況に合わせて、ご案内させていただきます。
※本イベントは定期的な開催を予定しております。最新の開催情報は担当営業を通じて随時ご案内させていただきます。
今後ともG-genをよろしくお願いいたします。
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