ALL Googleソリューションで社内ポータルを4社で共同開発。チームワークにより様々な課題を解決した成功事例。
社内情報の整理、検索が課題
今回のシステムを導入する以前は、全社ポータルと製品ポータルがあったが検索機能などが無く情報がさまざまな場所にちらばり、検索をしようにうもどこから検索をしてよいか判らず業務効率が良くなかったと話すのは、当時の経営企画部情報企画グループの西村氏(現IT&コミュニケーション室IT&コミュニケーショングループ)業務スピードのアップをお題目として新たに IT 専門の企画立案を行うグループとして、経営企画部情報企画グループが立ち上がったのは 2011 年 4 月。
まずは検索という課題があるが、社内情報の更新という課題もあった。システム導入以前の社内で閲覧される製品ポータルは HTML の知識が無いと製品情報の更新が出来ないため、数百ある製品ページのメンテナンスを 2〜3 名の HTML が判る社員に任せ、作業が集中しボトルネックとなっていた。その現状を打破するための企画としてポータルのリニューアルが上がり、RFP を作成し複数のベンダーに声をかけた。
ポータルパッケージか、Google か
何故 Google か
通常の場合は Google Apps (現 Google Workspace) を導入する場合は Google Apps の様々な機能に期待して導入する。
今回は特に Google Apps を導入したという意識は無い。当初の要件である検索の容易性を実現させるために、社内のファイルサーバーの検索を行う Google Search Appliance (GSA) と、検索システムを作りこむためのサーバー基盤である Google App Engine (GAE) を組み合わせた、パッケージの機能を超えたカスタマイズ性の高いセットのソリューションとして Google を選択した。
Buri-3 プロジェクト
プロジェクトに Buri-3 という名前をつけた事について
元々の自分の思いが多分に入っていますが、〜ビジネスに再び力を〜という副題で BUsiness Re-Inspiration (刺激、ひらめき)/Imagination (想像力、創意、創作力)/Impact(影響、衝撃)で3つの"I"で Buri-3Project としました。あとは名前をかけた「ぶり(鰤)」が出世魚の代表格という事もあり会社の成長を願ってつけてもいます。プロジェクトメンバー全員でぶりしゃぶを食べようという目標もあり、ようやく先日実現しました(笑)。今回は ALL Google ソリューションという事で日本でも前例の無いプロジェクトですが元々弊社では日本に無い新しいものを外国から輸入して国内市場に無いものを導入してきたというフロンティア・スピリッツがあるので、日本での初事例という事でもチャレンジングではありましたが非常にモチベーションがあがりました。
導入前と導入後の変化は?
今までは社内ポータルとしてのポータルサイトと製品ポータルを 2 つ用意していた。営業などは社内ポータルよりも製品ポータルを見る事が多く、社内ポータルなどを見ない事もしばしば。今回それを統合し、かつポータル上部に Gmail への導線を作った事により、多くの社員が必ずポータルを訪れるようになった。これは大きい。
明らかにポータルとして機能しているので情報共有のスピードも上がっている。皆が検索しているキーワードが判るタグクラウドなども皆が良くみている。たまに遊ばれていますが(笑)使ってもらっているのが見て判る。全てのデータを一元的に検索出来るというのは業務効率という点において非常に大きいと考えています。
Google 技術に期待する事
今回は Google Apps、Google App Engine、Google Search Appliance という3つの製品だったが、Google が提供するサービスや機能、APIはまだまだたくさんある。
我々がどこまで使いこなせるかという課題はあるが、Google のサービスを使い倒すと色々な事が出来るというポテンシャルの高さには期待をしています。また、それぞれの専門分野に関する提案力や情報の深さは今回の Buri-3 チームにはあるので、今後も含めて期待をしています。
GAE が無ければ成立しなかった
ポータルサイトを構築するという目的において他社ポータル製品と今回の Google ソリューションを比較した場合に、Google Apps や GSA のみでは実現出来なかった要件がたくさんあった。
今回開発したポータルサイトは Google Sites では無く GAE のアプリケーションとして構築しているが、GAE のポテンシャルに同社は期待している。
機能としては検索のキーワードをタグクラウド化したりランキング集計を行うランキング機能やブックマークを共有する機能など Apps だけでは実現出来なかった。これを GAE で実現出来た事は大きく、これが無ければパッケージを選択していたという。
RFP を作り上げるという作業に結構な工数をかけたので要件に対する大きなぶれはありませんでした。しかしポータルの開発の要件定義ではプロジェクト開始後に細かな部分において結構な期間をかけて詰めていたが、最終的な成果物が出てきた早さはやはりG-gen(旧トップゲート)の技術力によるものだと認識しています。これからも BigData 周りなど新たな展開の Google Cloud (GCP) で Google 技術の次の展開につながる提案を大いに期待しています。
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課題は認識していた。社内情報共有基盤として変えなければいけない。検索であったり、誰もがメンテナンス出来たり、アンケートもしたいなど様々な要件があった。当初はポータルサイト製品を 4 社ほど比較検討を行なっていき最終的にポータル専門のベンダーと Google ソリューションの提案陣営が残った。両者の印象は両極端で 1 つはポータルを作るためのスペシャル・パッケージ。一方ではクラウドでありチームワークの Google。かなりチャレンジングではあったが我々は様々な可能性に期待し最終的に Google を選択した。