Google Workspace を活用したアカウント管理の効率化とデータセキュリティの再定義を実現
「CLI を活用することで、アカウント管理をこれまで以上にミスなく正確かつ効率的に運用管理できるようになりました。また組織レベルの共有権限設定により、セキュリティも強化しています」
株式会社ワンキャリア 野田穂高氏
個人のキャリアデータを活用して、求職者と企業の人事を支援する株式会社ワンキャリア。同社では、ビジネスを支える社内のグループウェアとして Google Workspace を活用しています。正社員からインターン生まで300ライセンスを超えるアカウントの管理方法やセキュリティ設定でどのような運用を行っているか、情報セキュリティ室 コーポレートエンジニア兼SREの野田穂高氏にお話を伺いました。
株式会社ワンキャリア様
株式会社ワンキャリアは「⼈の数だけ、キャリアをつくる。」というミッションのもと、個⼈と企業を支援するHRテック企業です。働く人の「仕事選び」に寄り添い、また企業の「採用DX」の実現を目指し、多様化する世の中で採用マーケットのアップデートを目指します。
- ※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。
人材会社として、社内・社外の「人」に関するデータを管理
株式会社ワンキャリアは、キャリアデータプラットフォーム事業を展開するHRテック企業です。同社では、新卒採用メディア「ONE CAREER」、中途採用メディア「ONE CAREER PLUS」、企業を対象とした人事向け採用クラウド「ONE CAREER CLOUD」という3つのサービスを提供しています。
人材サービスを展開する会社として数多くの個人情報を取り扱う同社において、300を超える Google Workspace アカウントを管理することに加え、利用者の個人情報の適切な保護・活用をさらに強化するという課題を抱えていました。
CLI によるアカウント管理で、頻繁な追加・削除の問題を解決
ワンキャリア社内の Google Workspace アカウント数は、正社員、インターン生、非正規社員を合わせて300超です。このうちインターン生は定期的な出入りがあるため、毎月20〜30アカウントの増減が発生しています。特にインターン生の卒業時期になれば、その数はさらに増加します。
これらのアカウント管理を担当しているのが、情報セキュリティ室 コーポレートエンジニア兼SREの野田穂高氏です。
入社、退職時のアカウント追加・削除などアカウント管理は情報システム部の一業務に過ぎませんが、ミスの許されない重要な業務になります。これをミスなく効率よく行う必要があると野田氏は振り返ります。
通常、Google Workspace のアカウント管理は GUI で設定を行いますが、GUI での設定には主に下記4点の問題があると野田氏は指摘します。
- GUI は操作ミスが発生しやすいこと
- 操作ログが残らないこと
- GUI のレスポンスが遅いこと(アカウント削除後の情報反映に時間がかかる)
- UI が頻繁に更新され、マニュアルを作ってもすぐに変更しなければいけないこと
「そこで導入したのが、管理ツールの GAM( Google Apps Manager )です。GUI を使わずにコマンドラインでアカウント作成、削除、権限設定などを一括で実行できるようにすることで、これまで30分かかっていた作業が5分で終わるようになりました。実行したコマンドの履歴や実行結果を控えて操作ログとしています」(野田氏)。
株式会社ワンキャリア 野田 穂高 氏
組織部門単位の権限設定により、セキュリティのリスクに対処
野田氏が感じていたもうひとつの課題が、データの共有です。「キャリアデータを扱う会社なので、履歴書など個人情報の取り扱いには特に注意が必要でした。一方、人と企業を直接結びつけるためにイベントを数多く実施しており、社外へ資料を共有する必要もあります」。
同社では、データ共有に Google ドライブを使用していますが、個人の裁量に任せてしまえば、共有設定が「リンクを知っている全員」となってしまい、世界中にデータを公開されるリスクもあったといいます。
このリスクを解消するため、野田氏が行ったのが「組織部門単位での共有権限設定」です。組織の共有ドライブでは共有を許可し、ユーザーのマイドライブでの共有設定は許可しないことで、アクセス権限を適切に制御できるようにしました。また外部への共有が必要な場合、情報システム部にオーナー権限を持たせることで共有範囲を指定しデータの秘匿性を確保しています。また共有リンクの発行手順を標準化し、ワークフローを構築することで、セキュリティリスクを低減しているそうです。
最新機能の素早いキャッチアップと、生産性向上に向けた提案を期待
「Google Workspace のアップデートは非常に早い」と語る野田氏。Google Workspace の機能をくまなく活用するには、常に最新の情報をキャッチアップしないといけません。野田氏は G-gen に対して次のように述べています。
「G-gen のキャッチアップ力はとても評価しているので、これからもアップデート情報を素早く提供してもらえると期待しています。また今後は Google Workspace の機能だけでなく、アップデート機能がいかに業務へ活かせるかに注目し、生産性向上につながる提案をしていただきたいですね」と今後のサポートについても G-gen に期待を寄せています。
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