Looker の導入によりデータの可視化ときめ細かなアクセス制御を実現
「Looker を導入することで、社内やお客様とのデータ共有を効率化できました。今後も引き続き Looker の内製化を進め、データの可視化を通してお客様にさらなる価値を感じていただきたいと考えています」
株式会社 Belong 取締役副社長 清水 剛志 様
中古スマートフォンの販売や買取に加え、中古スマートフォンの回収業務受託などを手がける株式会社 Belong 。データの可視化と共有の課題を解決するために、G-gen のサポートで Looker を導入した流れとサービス開始後の効果について、取締役副社長 清水 剛志氏とエンジニアの平岩 俊朗 氏に伺いました。
株式会社Belong様
2019年2月に、伊藤忠商事の社内ベンチャーとして設立された株式会社 Belong 。自社サイト「にこスマ」およびAmazonや楽天などのプラットフォームでコンシューマー向けの中古スマートフォンの販売や買取を行うほか、法人向けのスマートフォンの販売・買取・レンタルも手がけています。
- ※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。
作成するデータの属人化と、社外へのデータ共有の難しさが課題に
中古スマートフォンの販売や買取を手がける株式会社 Belong。取締役副社長 清水 剛志氏によると、同社の強みは「同業者のなかでも特にシステムの内製化に力を入れている」ことだといいます。たとえば在庫管理や仕入価格や販売価格の決定なども、緻密なデータ分析に基づいて行われています。
株式会社Belong 取締役副社長 清水 剛志 氏
同社ではこれまで、取引先へ端末の状況を共有するために Looker Studio(旧データポータル)を使用してきました。しかし作成したデータが属人化してしまい社内で十分に共有できていなかったといいます。また受託元となるパートナー企業が Google アカウントを持っていない場合には、データの共有が難しいことに課題を感じていました。
「たとえば私が作成したデータは、基本的に私しかメンテナンスできません。これをどうにかしたいというのが Looker の導入を検討した理由の一つです。また Looker を使えば、ビューアー権限のアカウントを発行できますし、アカウントごとのアクセス制御も容易です。Google のアカウントを持たない社外の人にも、効率的にデータを共有したいというのがもうひとつの理由です」(清水氏)
スピード感のある G-gen の対応が選定の決め手
「Looker 以外の選択肢も検討しました」と語る清水氏。しかし Belong では創業時より Google Cloud を利用しており、Google の担当者も付いていたことから、( Google のサービスである)Looker の方が安定して運用できるのではないかと感じたとのこと。
同社のエンジニアの平岩氏も「差分管理やプルリクエストのレビューを Github でできるところが、エンジニアが扱いやすくて良い」と、Looker を高く評価しています。
とはいえ、社内にある限られたリソースで Looker の導入を進めることが困難だと感じ、Google の担当者に相談したところ、G-gen を紹介されました。
「Google に『伴走してくれる会社を紹介してほしい』と話したところ、紹介していただいたのが G-gen を含む2社です。このうち G-gen は提案や質問対応が早く、打ち合わせがスムーズに進んだことから、こちらに依頼することに決めました。ビジネスパートナーとして、対応は早さは重要ですよね」(清水氏)
Looke利用開始時の構成
わずか2カ月で Looker を実装。顧客へのデータ共有も順調にスタート
Belong が Looker の導入を開始したのは2023年の9月ごろのこと。その後、G-gen のサポートを受けつつ約2カ月かけて Looker の内製化を進めていきました。
「G-gen さんにお世話になったのはだいたい1カ月くらいです。単純に Looker の使い方を教わるのではなく、まずはこちらで『作りたいもの』を提示し、それを作っていただいたうえで、どう作ったのかを学んでいきました。その際どうしても要件が小出しになってしまうのですが、しっかり対応してくださった G-gen さんには感謝しています」(平岩氏)
株式会社Belong エンジニア 平岩 俊朗 氏
同社では11月より Looker の活用を開始し、すでにパートナー企業へのデータ公開も順次始まっているそうです。
想定通りの効果に満足。データの可視化が会社のさらなる強みに
清水氏によると、Looker の導入効果は「想定通り」だといいます。「もともと私たちの課題に応えてくれるサービスだと思っていました。自分でデータを見るだけなら以前の環境でも十分でしたが、サービスとして安定して出せるのは今の環境ならではです。実際、Gmail を持たない社外のお客様でも問題なくログインし、データを見ることができています」。
また、Looker を導入したことで「海外のスタッフにそのエリアの取引価格を見せる」など、これまでにないデータ活用も実現しているそうです。同業者のなかでも「これほどシステムの内製化に力を入れている会社は少ない」ことから、Belong ではデータの可視化を自社の強みとして、さらに活用できると期待しています。
すべてのステークホルダーを対象に「データの見える化」を進めていく
すでにパートナー企業へのデータ共有を開始している Belong ですが、その内容は主に「在庫の見える化」です。今後はさらにデータ活用の幅を広げていきたいと清水氏は語ります。
「社内にはいろいろなデータが蓄積されています。そのデータを分析することで、いくらでスマートフォンを仕入れ、いくらで販売すべきかなども分かります。現在はこうした分析結果を自分で見ている状態なので、これをさらに進めて、パートナーさんなどの関係者をはじめステークホルダーすべてに『見える化』できる体制を構築していきたいと思っています」。
一方で「内製化にこだわっているものの、どうしても手が足りていない」のが清水氏の悩みです。限られたマンパワーでデータ活用の可能性を広げていくため「G-gen とは長くお付き合いしていきたい」と語ってくれました。
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