BigQuery でのデータ活用に向けた新サービスを Cloud Run で構築

BigQuery でのデータ活用に向けた新サービスを Cloud Run で構築

「新しいBtoCサイトでは BigQuery にデータを蓄積・活用したかったため、プラットフォームは Google Cloud を検討していました。サービス開始から1か月間大きなトラブルもなく安定運用しています。サーバーの運用や保守の必要もないため費用対効果は非常に高いと感じています」
株式会社 西日本新聞メディアラボ 原田英行氏

西日本新聞社の各種サービスをつなぎ、コンテンツの「ハブ」としてデータ活用を促進する目的で構築された BtoC サイト「めくると」。そのプラットフォームとして Google Cloud を選定した経緯と導入の流れ、サービス開始後の効果について、株式会社西日本新聞メディアラボのクリエイティブソリューション本部 DX推進室 室長である 原田 英行 氏に伺いました。

株式会社 西日本新聞メディアラボ様

株式会社 西日本新聞メディアラボ様

株式会社 西日本新聞メディアラボは、福岡を拠点とする西日本新聞社のグループ会社です。グループ内のデジタル部門としてクリエイティブ業務やデジタルコンサルティング業務を手がけています。2023年11月には西日本新聞社の多彩なコンテンツ・サービスをつないだ新たな BtoC サイト「めくると」をリリースするなど、グループが持つデータの有効活用に積極的に取り組んでいます。

  • この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。

新サービス「めくると」をコンテナ環境のCloud Runで構築

西日本新聞メディアラボは、本体である西日本新聞社のデジタル基盤づくりと運営・DX のサポートを担っています。

同社は新たな BtoC サイト「めくると」を構築し、2023年11月よりリリース。西日本新聞社が提供する各種サービスをつなぎ、「ハブ」として機能させることが目的です。また各種サービスのデータを統合し BigQuery をデータ分析基盤にする為、Google Cloud をプラットフォームに選定しました。

環境構築時には原因不明のトラブルに悩まされたものの、G-gen のサポートで課題を解決。サービス開始後は Google Cloud のメンテナンスは行わずにサイトを運営するなど、費用対効果の高さを実感しているといいます。

独立した複数のサービスの連携と顧客のデータ活用が課題

西日本新聞メディアラボはこれまで、本体である新聞社と共に、ニュースサイトやECサイトなどの構築・運営を多数手掛けてきました。そして、原田氏は1年ほど前から、これらのサービスをつないだ「ハブ」となる Web サイトが必要だと感じていたそうです。

原田氏は、当時の課題について「(ニュースサイトなど)サービス同士の繋がりが少なかった」ことと「各種サービスから日々生まれるデータとアプリケーションを統合的に設計する必要がある」ことを感じていたといいます。

そこで原田氏は統合的な設計を実現するために、データ基盤として BigQuery を、そしてアプリケーション用のデータベースとして Cloud SQL を重視しました。これら二つのシステムを活用して、データの相互連携をスムーズに行いたいと考えました。またインフラ面では運用の負担を軽減するためにサーバレスの Cloud Run を採用することにしました。

G-gen の充実したブログに辿りつき、構築のサポートへ

Google Cloud の採用を決定した後、原田氏がまずとりかかったのはシステム導入の支援会社の情報収集でした。「サーバーレスで、Docker のコンテナで動かしたい、という前提でネットの情報を探していたところ、G-gen の Cloud Run について書かれたブログ記事にたどり着きました。G-gen のブログ記事( G-gen Tech Blog | Cloud Run を徹底解説! )は読みやすく、内容も充実していたため、ここなら安心して任せられると思い問い合わせました」。

原田氏をはじめとするメンバーは「経験上、ある程度自分たちで Google Cloud を使える」と考えていましたが、より専門的な知識と深い理解が不可欠と判断。「導入・開発を支援してくれる伴走者が必要だ」と感じていたといいます。G-gen に相談したところ「サポートでも問題ない」という柔軟な対応だったため、まずは自分たちで Google Cloud ( Cloud Run ) を導入し、分からない部分やトラブル発生時に G-gen のサポートを受けることにしました。

「他のインテグレーターでは(サポートのみの契約は)断られることが多いと思いますが、G-gen はフレキシブルに対応してくれたため『それならば是非』ということになりました。社内では、これからも G-gen にGoogle Cloud のサポートしていただきたいという話になっています」。(原田氏)

データベースへの接続エラーの原因はアプリかインフラか?

Google Cloud の導入について「序盤は特に問題もなく、順調に構築を行っていました」と原田氏は振り返ります。セキュリティなどの問題は時々発生したものの、その都度 G-gen のアドバイスを受けて解決していきました。

G-gen-西日本新聞.png

構成図

しかしリリース直前新サイトの負荷テストまで進んだ段階で、大きなトラブルに直面します。Cloud Run のコンテナが立ち上がったときにデータベースへの接続にエラーが発生し、エラーのログが大量に発生していたといいます。「本来は、アプリの問題でないことを確認してからインフラ側に問い合わせるべきだと思いましたが、アプリかインフラか原因がわからず G-gen に相談したところ、快く対応してくれました」(原田氏)。

最終的に、G-gen がインフラの徹底的な調査を実施し、ログデータを詳細に分析することで問題の根本原因を特定し、解決に至ったといいます。原田氏は「こちらは経験が少なく、ログを読み解くのに苦労していました。G-gen さんがボトルネックになっている部分を突き止めてくれ、本当に助かりました」と語ります。

参考記事:Cloud RunからCloud SQLへの通信がCloud NATを経由してしまう事象とその解決策

インフラはトラブルなく安定運用。サービスの効果に更なる期待

「めくると」がサービスインしたのは、2023年11月1日(11月30日取材)。その後、サイトが落ちるなど不安定な状態になったことは一度もないとのこと。「インフラの出費は月に数万円程度です。サーバーの運用や保守の必要がないことを考えると断然安いですし、総合的に見て Google Cloud の費用対効果はとても高いと感じています」(原田氏)。

また、直接的な導入効果を実感するのはこれからと原田氏は語りますが、現時点でも想定以上にサービスをご利用いただけているとのことです。

今後のリニューアルや外部の顧客へも Google Cloud の活用を目指す

今後、西日本新聞社グループでは、様々なデジタルサービスを集中管理する為、2024年度に実施を予定している大規模なシステム改修にも Google Cloud をプラットフォームとして採用し、導入時には G-gen に相談したいと話してくれています。

さらに、グループ外の顧客から大規模な Web サイト構築を依頼された際にも Google Cloud を提案したいと語る原田氏。「これからも G-gen とパートナーシップを組みながら、Google Cloud の活用を加速させていきたいと考えています」と話していただきました。

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