エスパー株式会社様 自社開発システムをオンプレからクラウドへ
「自社開発システムをGoogle Cloud へ移行することで、自社でサーバー運用の手間が省かれ、サービス利用状況の可視化も実現できました。『いつ止まるかわからない』という不安定な状況からも解放されました。今後はシステムのWebアプリ化を進めていく予定です」
エスパー株式会社 代表取締役 山田康直氏
サービス開始以来オンプレで運用していた「勤怠・予約システム」を Google Cloud へ移行したエスパー株式会社。自社でのサーバー運用からクラウドの利用へ切り替えた経緯やその効果について、代表取締役の山田康直氏とシステム開発担当の若子貴弘氏に伺いました。
エスパー株式会社様
1996年創業のエスパー株式会社では、旅館・ホテル向けや飲食店向けのPOS・オーダリングシステムを中心に、温浴施設キャッシュレスシステム、本部管理システム、モバイルオーダーシステムなどのソフトウェア開発と運用を行っています。同社のサービスは、北は北海道から南は沖縄まですべての都道府県に展開しており、今後はWebアプリ化などによって利便性を高めるなど、さらなるサービス拡大を考えています。
- ※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。
Google Cloud への移行で安定したサービス提供と快適な職場環境を実現
旅館やホテル向けのPOSやオーダリングシステムを提供しているエスパー株式会社(以下、エスパー)。従来のサービスではユーザーがVPNを通してエスパー社内のサーバーにアクセスしていました。そのため電源設備の点検等により、24時間365日安定したサービスの提供が課題となっていました。
同社ではG-genのサポートを受けて、2023年6月より自社ソフトウェアを Google Cloud へと移行。運用負荷の高い自社サーバーから解放され、扱いやすく安定したサービス提供環境を手に入れることができました。
エスパーではクラウド上のソフトウェア利用をユーザーに促していくとともに、さらに一歩進んでサービスのWebアプリ化も目指していくそうです。
自社サーバーによるサービス停止のリスクが課題
同社のサービスはJTBのランキング上位に入る旅館の多くで採用され、高い評価を獲得。アフターコロナに向けて、今後もさらなるサービスの拡大が期待されています。
一方、エスパーが提供するサービスは、自社サーバーで提供されており、ハードウェアのトラブルによるサービス中断のリスクに加え、急増するアクセスに対する拡張性、また社内に設置されたサーバーのスペースと騒音といった課題があったといいます。
そういった背景から、「1年に1回くらい『サーバーにつながらない』というインシデントが発生していました。ユーザーから電話を受ける度に担当者が会社へ急行して対処するという状況で、一刻も早くサービス提供を安定させてリスクを低減したいと思っていました」と代表取締役の山田康直氏は語ります。
このような課題を解決するため、既存ハードウェアの改修・強化やクラウドへの移行といった新たな対策を必要としていました。
扱いやすさと「要領がわかっている」ことが Google Cloud を選ぶカギに
対策の候補として検討されたのが Google Cloud への移行です。エスパーでは5年ほど前に別のWebサービスで Google Cloud を利用しており、扱いやすさを実感していました。「AWS や Azure も試してみたうえで、最も使いやすかったのが Google でした」と山田氏は語ります。5年間の運用を通して「要領がわかっている」ことも決め手のひとつでした。
今回の導入では、5年前と大きく異なる部分もありました。それがG-genによるサポートです。「5年前のように自分たちでやるという選択肢もありました。ただ正直なところ、そのような時間はとれそうもない。一方、今は当時と違い『投資できる資金』もあるので、きちんとしたクラウドベンダーにアウトソースした方がいいだろうという話になりました」(山田氏)。
G-genを紹介されたのは2023年の3月頃。そこから話がスムーズに進み、6月にはクラウド移行を開始しました。システム開発担当の若子貴弘氏によると、G-gen以外の会社は検討しなかったとのことです。「Google さんから紹介されたというのもありますし、サポートをしてもらえるうえに、運用コストも抑えられるということでG-genにお願いする後押しになりました」。
Google Cloud への移行でサービス提供の安定化と可視化、そして職場環境の改善を実現
自社システムを Google Cloud へ移行するにあたっては、いくつかの懸念もありました。そのひとつがOSの問題です。「既存サーバーはシステムの仕様でレガシーのOSを使っており、一気にバージョンアップする必要があったため、現行の予約システムのソフトウェアが新しいWindows OSできちんと動いてくれるのか不安でした」(若子氏)。G-genではこうした懸念を受けてPoC環境を作成し事前に検証を行うなどの対策をとり、同社のクラウド移行を慎重に進めました。
Google Cloud への移行効について、山田氏と若子氏は「安定感とデータの可視化」を挙げています。これまで直接サーバーを操作する必要があったため、限られた写真しか対応できませんでしたが、Google Cloud であればいつでもどこでもサーバーに触れるため、迅速にユーザーのサポートができるようになったことも大きな成果です。まだ平行運用していますが、今後、自社サーバーが不要になることで、社内のスペースが広くなり、騒音が解消されるといった職場環境の改善も実現する予定です。
構成図
次のステップはサービス展開とWebアプリ化
クラウドへ自社システムの移行を完了したものの、サービスの展開はこれからというエスパー。「新しいシステムはもう準備できていますが、10月から始まったインボイスへの対応でプログラム改修などを優先しているため、現時点では自社サーバーでサービス提供しています。今後、タイミングを見計らった上で告知して、クラウド環境に繋ぎ変えて行く予定です。」(山田氏)
さらに今後の展望については、Webアプリ化を目指しているとのこと。その理由について「Webアプリ化することでクライアント端末でのインストール作業の手間が省け、何かあってもすぐに復旧できる」と話す山田氏。「その際も、G-genさんには寄り添ったサービスを期待しています」とも語ってくださいました。
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