株式会社Sally127様 スタートアップ企業にも寄り添うG-genのサポートで、バーチャル試着サービスの開発・提供を加速

株式会社Sally127様 スタートアップ企業にも寄り添うG-genのサポートで、バーチャル試着サービスの開発・提供を加速

「当社の技術力には自信を持っていますが、G-genという心から信頼して相談できるパートナーに出会えたことがよかったです」
株式会社Sally127 小野沢敦氏

AI・ARによるバーチャル試着サービスの実証実験時に、Google Cloud の特定の設定によって、想定外の請求額になってしまった株式会社Sally127(サリーワンツーセブン)。それをスピーディに解決したG-genの対応やその後の支援内容、今後の事業展望について、Sally127 取締役CTO 小野沢敦氏と代表取締役 鳥巣彩乃氏にお話を伺いました。

株式会社Sally127様

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2017年12月創業のSally127は、ECサイト内に組み込むことのできる「バーチャル試着プラットフォーム」を開発・提供しています。ユーザーはアプリをダウンロードする必要もなく、スマートフォンで没入感ある試着体験ができ、アパレル企業はECサイトでの販売促進に役立てることができるというもの。2023年4月のローンチ後の反響も大きく、多方面から注目を集めています。

  • この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています。

徹底した消費者目線を追求した、アプリ不要の新感覚「バーチャル試着サービス」

Sally127では、創業した2人が共に好きなファッションの世界に何か貢献したいと、アパレルECサイトのユーザー体験を格段に向上できる「バーチャル試着プラットフォーム」の開発を2019年に始めました。「好きなブランドが撤退してしまうなど、アパレル業界全体が不振のなか、消費者目線で考えた末に生まれたのが、ECでも店舗と同じように試着ができるというアイデアでした」と、CTOの小野沢敦氏は語ります。

小野沢氏は、14歳からプログラミングに目覚め、独学でゲームやツールを開発してきたといいます。前職では国内最大級の就職サイトでテクニカルディレクターも務めた、高い技術力を持つフルスタックエンジニアです。「当社のアイデアは、日本でも世界でもまだ実現していないものでしたが、これまでの経験を掛け合わせれば、時間はかかっても自分なら実現させられると思いました」(小野沢氏)。

その開発にあたり、アプリではなくWebサービスにすることは最初から決めていたといいます。「技術的にはアプリのほうが作りやすいですが、アプリは一日何回もアクセスするものでない限り、ユーザーは定着しません。だからWebサービスなんです」と徹底的に消費者の目線に立って開発をしていると小野沢氏は語ります。

クラウドの従量課金の落とし穴?! 跳ね上がった利用料金に驚愕

開発プラットフォームについては、Google Cloud 一択だったそうです。アパレル企業のECサイトのなかで使ってもらうシステムなので、新商品やシーズン、セールなどで一気にアクセスが増えることが想定されます。しかも、クライアント企業のECサイトのアクセスによる負荷なので、トラフィックの制限はかけられません。その変動幅に耐えうるシステムにするには、負荷状況に応じて仮想マシンが自動的にスケールアウト/スケールインするオートスケーリングが要になります。「AWSでも同じことはできると思いますが、Google Cloud で構成するほうがより容易でした」(小野沢氏)。

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構成図

開発は順調に進み、実証実験として「真夜中のランウェイ」という自社のショップを立ち上げ、そのECサイトにバーチャル試着サービスを実装しようとしました。ところが、本番環境と同じようにサーバーを構築したところ、数日後に Google Cloud の利用料金が跳ね上がってしまったのです。「スタートアップ企業にとって固定費の変動は、死活問題です。Google Cloud のデータを洗い出しましたが原因が分かりませんでした」と代表取締役の鳥巣氏は語ります。

どこに問い合わせても明確な回答を得られなかったため、その窮状をSNSで投げかけたところ、ある知人が紹介してくれたのがG-genでした。「藁をもつかむ気持ちで相談をしたら、当初、レビューには1週間ほどかかるという話でしたが、『こういうことは早いほうが安心ですよね』といって、なんと翌日に回答をもらえたのです。救われたと思い、ようやく安心できました」(鳥巣氏)。

G-genは会社の規模にかかわらず、精神的にも信頼できるパートナー

そうしてG-genのレビューにより、設定を最適化するポイントが分かりました。さらに、構成の改善点についてもアドバイスを求めましたが、「サーバーのログのハンドリングについて少しあった程度で、メインの構成は問題ないと太鼓判を押してもらえました」(小野沢氏)。

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さらに、「当社にとってG-genが有難いのは、技術サポートというより、会社を経営していくうえでかけがえのない、信頼できるパートナーだということでした。回答のスピードも丁寧さも申し分なく、特にスタートアップ企業にとっては大事な存在といえ、これだけ早期に出会えてとても感謝しています」と鳥巣氏は熱を込めて語ります。

実際、ビジネス面のサポートとして、バーチャル試着プラットフォームのローンチに関するプレスリリースをG-gen名義で発信したり、G-gen主催のオンラインセミナーに小野沢氏が登壇する機会を設けてくれたとのがとても印象的だったといいます。「一般的には会社の規模を見てビジネスする支援会社が多いと思われますが、G-genは常に真摯に対応してくれます。起業すると、相手が当社に本当に興味・関心を持ってくれているかが肌で感じられるものですが、本気で寄り添い、最適な返信や回答、提案をしてくれるのです」(小野沢氏)。

自社の利益にならない、スタートアップ向けプログラムの応募も支援

そして信頼をさらに高めた出来事が、「Google for Startups クラウドプログラム」に応募する際のサポートでした。採択されると1年目は最大10万米ドル分のクレジットを Google CloudとFirebase の使用料として充当可能。2年目はそれら使用料の20%をカバーする、最大10万米ドルのクレジットが提供されるという、Google 社のスタートアップ支援プログラムです。

応募要件を満たせるかどうかについて、不明点がいくつかありました。それをG-genがGoogle 社への確認し、迅速かつ献身的に支援をしたおかげで、無事採択することができたといいます。

また、このクレジットにより、同社で利用している Google Cloud のサービスはほぼ無料になるそうですが、「その分は、G-genの売上にならないことを後で知りました。それなのに、あれほどまで丁寧に親切に対応してくれたのには感謝しかありません。自社の利益よりも、ユーザーの利益、また Google Cloud を広めていくことを一番に考える姿勢に心を打たれました」(鳥巣氏)。

同じくスタートアップであるG-genとだから、同じ夢を同じ目線で見られる

バーチャル試着プラットフォームはローンチして約2ヵ月ですが、「いろいろなアパレル企業に申し込みや問い合わせをいただいており、まずは自分たちが作ったソリューションが市場に受け入れられて、安心しています」と鳥巣氏。今後はさらに営業を拡大するとともに、アイデアもまだまだあり、形にしていきたいといいます。

「顧客起点でヒアリングする度に、新たなアイデアが浮かびます。それでいうと、今形になっているのは、ほんの10%程度に過ぎません」と小野沢氏は語ります。たとえば、シャツの上にジャケットを羽織るとか、トップスとスカートを合わせるなど、2着以上のアイテムを組み合わせて試着できるサービスも、この先リリースを予定しています。「こうして、エンタテインメントではないAIやARの活用事例として、店舗での試着と同様の体験を自宅で叶えていきます。さらに、店舗ではできないような体験も組み込んでいきたいですね」(小野沢氏)。

そして、将来は同社のバーチャル試着サービスを世界中のアパレルECサイトに導入させるという世界観こそ、Sally127が目指すものだといいます。「この夢を、スタートアップの同志であり、同じように顧客視点を大事にしているG-genという信頼できるパートナーと一緒に、実現させていきたいです」(鳥巣氏)。

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